【ケネディクス】POによる希薄化は厳しいが、残存者利益に期…

[TIW藤根 靖晃さん]

POによる希薄化は厳しいが、残存者利益に期待

＜危機を乗り越え、先行き希望が持てる状況になってきた＞
懸案だった昨年12月のCB（転換社債）の繰上償還をPO（公募増資）の実施などにより乗り越えた。資金繰り懸念は大きく後退し、破綻リスクは乏しくなったといえよう。破綻したり、信用リスクが高まったAM（アセットマネジメント）会社からのAM業務の肩代わりが増加しており、残存者利益を享受できる環境になってきた。B/Sのリストラも進展し、棚卸資産評価損の追加発生リスクは限定的とみられ、PBRの水準は切り上がる余地があると考える。

＜中期経営計画を上方修正＞
09/12期決算発表とともに昨年2月に発表された中期経営計画が上方修正された。従来の計画は金融危機が最も深刻な時期に策定されたもので、そこからは市場環境が好転していることを受けたもの。B/Sのスリム化を進め不動産の保有リスクを低減する一方、AUM（受託資産残高）を拡大し、安定的な収益構造を構築する基本方針に変わりはない。（堀部　吉胤）

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