老政治家の政治-大連立の密室談合

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老政治家の政治-大連立の密室談合

 与野党の党首が政治を本来の政治力学でなく、談合によって動かそうとしたが、結局失敗したらしい。政局が変な方に動く恐れがあるので、国民はよくよく見張っている必要がある。日経ネットによれば

「 福田康夫首相(自民党総裁)は2日、民主党の小沢一郎代表と2回目の会談を国会内で開き、連立政権への参加を打診した。小沢氏は「党内で協議する」と回答を保留したが、民主党は役員会で拒否する方針を確認した。小沢氏は会談で民主党の主張に沿って自衛隊の海外派遣を随時可能とする恒久法制定を検討するなら、インド洋での給油活動再開に向けた新法案の成立に協力する立場を表明した。
 首相は会談で小沢氏に「力を合わせないと政策が実現できない。連立を何とか組んでもらえないか」と要請した。小沢氏は民主党役員会での協議後、首相に電話で「せっかく誠意ある対応をいただいたが、連立は受諾できない」と伝えた。」という。

1 福田自民党総裁と小沢民主党代表が2大政党制下の政治運営を根本から変えようとしたことの意味は重大である。やってはならないことを福田総裁が提案し、拒否すべき野党第一党の党首がこれに応じて、自らは別の提案をしている。

2 その談合の内容たるや、今問題になっているインド洋での給油活動再開に向けての新法案成立の取引に、自衛隊の海外派遣を随時可能とする恒久法制定というのだから、呆れる他ない。こんなもの、大連立の相談でもなんでもない。
 密室で両者が話し合ったのはこんなことではないはず。国民はもっと生々しい会談であったと想像しなくてはならない。

3 民主党が連立の受諾を拒否したのは筋が通っている。これで、辛くも二大政党制が守られた。

4 問題は大連立を提案した福田総裁とそれを党に持ち帰った小沢代表の政治姿勢である。

5 福田総裁は自らの国家観を国民に直接語ることをしない調整型の政治家である。仮に本気で連立の話をしたのなら、小選挙区制では実現不可能な馬鹿げた提案をしたことになる。覇気を欠いた71歳の老政治家の判断誤りといわざるをえない。
 また疑えば、密室の話には別の意図が隠されているのではないかと疑えなくはない。

6 大連立の提案を小沢代表は何故、党に持ち帰ったのか? これも判断ミスか? それともゼスチャーか?
 ネットでは小沢代表はこの話に前向きに対応したように報道されているから、あるいはそうかもしれない。もし、そうだとすると、今後、民主党内で小沢代表の力は大きく削がれることが予想できる。

7 自民党内、民主党内の若い政治家の意見が聞こえてこないのは情けない。71歳の福田、65歳の小沢、世界的に見れば老政治家である。日本のリーダーが談合政治家では困る。グローバル経済、地球規模の政策決定を任せるにはちょっと心配なお年であろう。国際的に発信力のある覇気ある政治家よ、出でよ!

8 自民党も民主党も右寄りから左寄りまでの議員がいて、一枚岩でないのはよく分かっている。これでは二大政党があっても、民意がうまく議会政治に反映されない。今回の党首会談を契機に、憲法問題、国際貢献問題、大きな政府か小さな政府かなど、基本的な政策の下に政界再編が進むことを期待する。
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