山歩きに想う

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山歩きに想う

「あぁ~、きっつぅ・・・」

ヘタレも極まり、デコボコで急こう配な石畳に沿って奉納された木製ベンチに腰掛けて、オイラは呆然としていた。
一体いつになったら山頂にたどり着くのか、皆目見当もつかない。

「お先にねぇ^^」

オイラの眼の前を、70歳は優に超えているであろう老女がスタスタ平然として通り過ぎて行くではないか。

「あ、あの、疲れないのですか?」
「止まるとさぁ、余計疲れるからね」

そんなものなのか?
オイラはおもむろに立ち上がろうとするが、足が棒でひどく筋肉痛、すでにほとんどホフク前進しているかのような有様だった。

そんな姿を憐れんで、50代であろうか男性が追い越し際に声を掛けてくれた。

「この七面山は初心者向けの山といわれているけど、とてもそんなもんじゃぁないね。私はこう見えても、富士山の強力(ゴウリキ)なんだ。あなた、初めてでここまでこれただけでも大したものだね」

何となく、その言葉の後に「その歳で」と続くような余韻もあったが、少しだけ勇気がわいてきた。

45丁目辺りだったろうか、木製ベンチに今度はオイラよりはるかに若い男性が、
死んだツチノコのように固まっていた。

彼の顔色の悪さは気になったが、その脇下をホフク前進で通り過ぎるしかなかった。登頂開始からすでに5時間も経っており、下手をすると下山に間に合わない。

50丁目だったろうか、やっと山門にたどり着いた。
が・・・、その山門から頂まで更に数百メートルは坂が続いており、もう眩暈がしてきた。何しろ足が膝から曲がらない。

ネコのくせに、その姿は明らかにもうトカゲになっていた。
10メートル這っては止まるの繰り返しだったが、
30分ほどだったか、やっと山頂に着いた。

「カ~ン♪」と山鐘を鳴らして、振り返ると富士山が目の前にド・アップになっており、感慨無量。
この小さな達成感が、山好きの魅力の源泉なのだと気付く。

初めから一丁目ごとに木製ベンチの世話になったが、
それはハナから計画尽くしなことだった。
ここまで末脚が出なかったことを除いてだけど。

まだ短いが相場道、
オイラの資金もこんな風にたまには達成感に浸りたいものである。
(今年は、なんとか稼いだかも・・・)

PS:真面目な山歩きはこちらへ。
  「山歩きに思う」元ボンドガール:女優 浜美枝著
   日経新聞12/12夕刊・1面下段コラム
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