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回復が早い韓国でも、「出口戦略」はまだ先

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● 【本日のニュース】/韓国中銀総裁「金融緩和基調を維持」
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韓国銀行(中央銀行)の李成太(イ・ソンテ)総裁は11日の会見で、今後の金融政策について「当分の間は緩和基調を維持する」と表明した。韓国は主要国の中で景気回復の動きが先行して表れ、過剰流動性への懸念も台頭しているが、経済の改善基調をさらに見極める必要があるとの判断を示した。


(2009/08/11付日経速報ニュースより一部抜粋)



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【ニュースの深層】回復が早い韓国でも、「出口戦略」はまだ先
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸です。



■昨日お伝えしたように、超低金利による金融緩和策や景気刺激策などを異常事態対応から平時に戻す「出口戦略」が注目を集めています。


中国株は、当局の金融緩和に対する発言に一喜一憂する展開となっていますし、今年6月から7月にかけての下落は、ECBトリシェ総裁の「出口戦略」実現に向けての発言が引き起こしたものです。


出口戦略は、利上げは株高を引き起こしている「リスクマネー」を収縮させることになりますし、景気刺激策が止まることはやはり株価下落要因になると考えられます。


だから、投資家は、この点に敏感に反応しています。



■その中で、お隣韓国当局の発言は注目できます。


韓国銀行(中央銀行)の李成太(イ・ソンテ)総裁は、世界経済の先行き不透明感などのリスク要因を指摘し「7~9月期の経済状況がどう動くのか綿密に観測する」と説明。利上げの検討は10~12月期以降になると示唆したのです。



■韓国は、今回の危機をいち早く乗り越えようとしています。主要企業にしても、サムスンや現代自動車はすでに1年前の株価を大きく超えています。


※Samsung Electronics Co Ltd (Korea Stock Exchange)

http://www.reuters.com/finance/stocks/chart?symbol=005930.KS


※Hyundai Motor Company (Korea Stock Exchange)

http://www.reuters.com/finance/stocks/chart?symbol=005380.KS


日本を代表する競合メーカー、例えばSONYやトヨタは1年前から未だ2桁以上の下落となっていることからも、韓国の好調ぶりがうかがえます。



■その韓国ですら、7-9月を見なければ分からず、利上げの検討が10-12月であると言っている。


中国も足元の統計数値が決して芳しいものではない、ということもハッキリし、緩和状態が続くと考えられます。


いまだモラトリアム相場は続く、と考えておくことが、投資において重要だと考えます。つまり、株高基調は続く、ということです。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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