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良い嘘は全て許されるの論理

 
 今まで、みんなのためになる嘘ならついていいのでは?と思ってきましたが、去年の夏以降、世界がそういう理屈を拡大解釈して回っている気がして、気持悪くなってきました。

 市場で一番最新の大きな嘘疑惑はシティバンクの資本不足金額を350億ドルから50億ドル台に圧縮したという報です。
金曜日に織り込み済とも言われていますが、この土日での各国の報じられ方によって影響の程度がかなり変わると思われます。

 最近の経済指標の予想は、今までかなり急速な悪化を辿ったせいか、このところ「低」飛車になりすぎている嫌いもあります。前月低い指標の次は、前月比プラスにふれてもおかしくないはずですが、予想は悲観的につくって、意図的に改善の兆しのサプライズだと評している気もします。

 「強いドル」の扱いについてもかなりご都合主義な節が。
 米ドル以外にこの時期、国際基軸通貨の立場を担える通貨がないとは思いますが、ドルからの逃避的な金買いという動きが鮮明になっているわけではないものの、中国がまだドルは基軸通貨という理解表現でフォローを入れていました。

 世界の景気がみんな悪いから、もっと悪くならないように悲観的な(システム崩壊を導くような)論調にならないように誘導を続け、景気回復が指標に現れるまで騙しきるための合意形成をG20でやってきた、という表れと思います。

 豚インフルは幸い、症状がサーズの時のような重篤な例が少なかったので、恐慌をきたすことにはなっていません。

 ただ、最近の予想バランスを見ると圧倒的に買い方が多いのが気になります。リスクをとるユーロ買いが金曜日に見られたように、世界全般が俄かにリスク選好になっており、明らかにリスク回避のドル買いポジションの解消に動いたのと日経平均の上昇は方向性が一緒です。

 ただ、遅行性指標の雇用統計・失業率が個人消費に今後与える影響は織り込まない状態に戻ってしまい、景気悪化の3段下げを見ないうちに何でも”買い”にしてしまうのはどうかと。

 ・・・・・そうはいっても、私も最近の買い予想の後は売り予想出していませんが。

 どこまで世界中の投資家が嘘を許し続けるのか、見物です。
 
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