安倍改造内閣が今夜発足

[ユリウスさん]

　安倍首相は小泉改革の継承内閣として生まれたが、よく観察すると、小泉前首相がぶっ壊した部分を、少しずつ元の形に修復している事実が一杯ある。今回の人事でも、それは現れている。派閥の幹部を大臣に持ってきては、重厚に見えるだけで、改革の推進力にはならないのではないか？　少なくとも安倍改革色は極端に薄まっている。
　この内閣が改革を成し遂げることが出来るかどうか、この観点から評価しておこう。

１　党役員人事

幹事長　：　麻生太郎　　○
　→　副幹事長に細田氏を得たので、この人はそれなりの実績を上げるでしょう。安倍総理が彼を使いこなせない場面が近い将来きっと出てくると思いますが・・・。

総務会長　：　二階俊博　△
　→　親中派で翔年は好まない。調整型の政治をやるでしょう。

政調会長　：　石原伸晃　×
→　小泉内閣の行革担当相や国土交通省の時、首相から全て任されているのに、右往左往してロクに仕事が出来なかったことがあった。発言も時にブレる。大臣になる前、ＴＶでの発言は威勢がよかっただけに失望も大きかった。自民党の先輩に自分の主張をキチンと言えないのではないか。

国対委員長　：　大島理森　△

幹事長代理　：　細田博之　○
→　この人は人柄も仕事も信頼できると思う。麻生さんは強い相棒を得た。

衆議院運営委員長　：　笹川尭　？


２　改造内閣の顔ぶれ

総　務　:　増田寛也 ？
　→　かつて岩手県知事時代に、「がんばる」という言葉は、日本の経済成長一辺倒の象徴であるというようなことを言って「がんばらない宣言」をした。がんばらない国民が増えている時に、こういう受けのいい言葉に飛びつくことに一抹の危惧を感じる。
　資源もなく食糧も自給できない国が頑張らない国民を作ってどうしていくの？

法　務　：　鳩山邦夫　×
　→　法務大臣として適任なのかどうか、大いに疑問を感じる。

外　務　：　町村信孝 　×
　→　外務大臣は2回目。この男では外務省の改革は期待できない。


財　務　：　 額賀福志郎　×
　→　2回の防衛庁長官時代に、利権政治家の姿を見せた。財務大臣は似つかわしくない。本当に適材適所なのか疑問。

文部科学　：　 伊吹文明（留任） ×
　→　2007年1月、資金運営団「明風会」が、賃貸料がかからない議員会館を宿舎にしながら、年間約4000万円を事務所費として政治資金収支報告書に記載していたと報道された。
　2007年2月20日、『読売新聞』の調査で、2005年の衆議院議員総選挙における伊吹の選挙運動費用収支報告書に、実際の収支と異なる記述をしていた事実が発覚した。
　2007年3月7日、参議院予算委員会での参議院議員井上哲士（日本共産党）の質問により、伊吹が社団法人から違法献金を受け取っている疑惑がある。
会計責任者のミスであるとか、なんとかかとかいい訳をしているが、説明責任を果たそうとする姿勢は感じられない。叩けば埃が出ると思う。古い自民党臭がプンプンする。

厚生労働　：　 舛添要一　○
　→　彼は何かをやってくれるでしょう。しかし、尊敬する政治家は野中広務と青木幹雄と言っているのが、理解できない。翔年は二人とも嫌い。現実的な政治家ではあるが、理想とか志が感じられないから。枡添氏ももっと理想を語るべき。理想の無い政治家は政治屋でしかないのだから。

農林水産　：　 遠藤武彦 　？

経済産業　：　 甘利明（留任）　△
　→　実力はまだわからない。
　資金管理団体が計上した事務所費と、実際の事務所家賃との間に、大幅な差額が発生していることが報道されたが、説明責任は果たしていない。

国土交通　：　 冬柴鉄三（留任） ×

環　境　：　 鴨下一郎　？

防　衛　：　 高村正彦 　×
　→　改革派ではない。古い自民党体質。

官房長官：　 与謝野馨 　△
　→　増税による財政再建論者で、財務省の意向を尊重するので、ちょっとふるいタイプの政治家に見える。

国家公安委員長　：　 泉信也

沖縄・北方 ：　岸田文雄 　？
　→　資金管理団体「新政治経済研究会」は２７日、２００３年分政治資金収支報告書の訂正を総務相に届け出た。

金融・行革　：　 渡辺喜美（行革は留任）　○
　→　この人が活躍してくれないと、古い政治家ばかりの内閣になってしまう。

経済財政　：　 大田弘子（留任）　×
　→　閣内で力を発揮しているようには見えない。

少子化　：　 上川陽子　？
　→　少子化問題を担当する大臣なんて本当に必要なのだろうか？　「子供を産んでくれたらこんな優遇をします」というようなアメ政策は無くてもいい。政治が子供の数をアレコレいうのは社会主義国のやること。自由主義の国では政治は豊かで安定した社会を作る政策を実施すればいい。

はじめから×が多く、あんまり期待できないのは残念です。半年か一年後に、再評価したとき、◎や○が増えていることを期待しておきましょう。