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米大統領選挙の結果を固唾を飲んで待っているが・・・

昨日の米国株式相場は下落した(DJIA -257.59 @41,794.60, NASDAQ -59.93 @18,179.98, S&P500 -16.11 @5,712.69)。ドル円為替レートは152円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方がやや多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が983に対して、下落銘柄数は620となった。騰落レシオは85.10%。東証プライムの売買代金は4兆484億円。

TOPIX +20 @2,664
日経平均 +421円 @38,475円

米国では、週内に米大統領選挙の投開票や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えており、様子見ムードが強かった。トランプ前大統領とハリス氏は大接戦となっており、どちらが勝者となるか判明するまでに相当な時間(3日くらい)がかかると予想されている。また11月7日には連邦公開市場委員会(FOMC)が0.25%の追加利下げを実施することが確実視されている。注目点は会合後のパウエルFRB議長の記者会見の内容である。米10年債利回りは先週末の4.363%から4.288%へ低下した。週末の一部の世論調査ではトランプ前大統領勝利の確率が下がったことで、トランプ前大統領が掲げる規制緩和を期待して上げていた金融株が下げた。

本日11月5日の東京市場では、米国のハイテク株安と日銀の追加利上げが早まるとの観測から日経平均は前週末に大きく下落したが、その自律反発狙いで海外投機筋を中心とする先物主導の買いが入った。日経平均の上げ幅は一時570円ほどに拡大した。好決算を受けて野村HDが大きく上げたが、反対にヤマハは急落し、三菱重工は下げ幅を拡大した。

2016年11月、2020年11月のように米大統領選挙後には株高となることが多い。選挙を巡る不透明感が消えることが主な理由だろう。今回はトランプ前大統領が勝ってもハリス氏が勝ってもどちらも財政拡張を掲げており、米長期金利の上昇圧力が高まり、ドル高円安方向に振れやすい。もしこのシナリオ通りの展開となれば、短期的にはトヨタ自動車が買われ、ニトリHDが売られると先読みできる。ただ、トランプ前大統領勝利は既に株価にかなり織り込まれているようなので、それが現実化しても上げ幅はそれほど大きくない可能性が高い。逆にハリス氏が勝ったら、失望売りにより株価が下落することも想定しておきたい。

国内長期金利(=10年物新発国債利回り)が近い将来に1.0%を再び超えて上昇しそうである。したがって、今後、銀行株や保険株は中期的に上昇トレンドを描くと見る。理由は次の3つ。

(1)日銀の追加利上げが早まりそうである。植田和男総裁が金融政策の判断に関して「時間的に余裕があるという表現は今後使わない」と明言した。

(2)衆院選で与党が大敗して国内政治環境が変化したことにより、国民民主党の主張を取り入れて財政拡張的な政策を取らざるを得ない。

(3)米金利の高止まり観測。トランプ前大統領とハリス氏のどちらが勝っても財政拡張的な政策を実施すると予想されるため、長期金利に上昇圧力がかかる。

本日から東証の立会時間が30分延長された。15:25から15:30までは「クロージング・オークション」と呼ばれ、注文は受け付けるが株価は動かず最後の15:30に寄り付きと同じように板寄せ方式で終値を値決めする。

日経平均の日足チャートを見ると、前日の大陰線に続いて本日は陽線で反発し「孕み」線となったが、まだ10日移動平均線を回復していない。今現在、日経平均の時間外取引では38,900円まで戻っているのでこの調子なら明日にも10移動平均線を回復しそうである。

33業種中24業種が上げた。上昇率トップ5は、証券(1位)、非鉄金属(2位)、卸売(3位)、その他金融(4位)、金属製品(5位)となった。

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