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日経平均、9日連続陰線(2012年5月以来はじめて)

先週金曜日の米国株式相場は小幅続伸した(DJIA +36.86 @43,275.91, NASDAQ +115.94 @18,489.55, S&P500 +23.20 @5,864.67)。ドル円為替レートは149円台前半の先週末比円高水準での動きとなった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が698に対して、下落銘柄数は888となった。騰落レシオは117.24%。東証プライムの売買代金は3兆4127億円。

TOPIX -9 @2,680
日経平均 -27円 @38,955円

米国では、2024年7~9月期で増収増益決算を発表したネットフリックスが11%高となり米国株式相場をけん引し、ダウ工業株30種平均もS&P500も6週続伸して史上最高値を更新した。9月住宅着工件数は135.4万件(>予想135万件)、9月建設許可件数は142.8万件(<予想146万件)となり強弱が入混じった。10年債利回り(=長期金利)は前日の4.096%から4.084%へ低下した。FRBは年内に2回あるFOMCで0.25%ずつ利下げをして、政策金利を4.25%~4.5%に引き下げるという見方が現在のマーケットの主流の見方であるが、その先は予想が難しい。

本日10月21日の東京市場では、株価材料が乏しく、日経平均は小幅安で終えた。日本株の足元の脆弱性は9日連続陰線(民主党野田佳彦政権時の2012年5月以来はじめて)となったことに現れている。高く寄り付いても、さらに上がることに自信が持てず、売りが優勢となり陰線で終わるパターンが9日連続で起っている。

今週日曜日に投票が行われる与党である自民党・公明党が過半数割れとなるとの懸念から、三菱重工をはじめとする川崎重工、IHIなど政策銘柄とされる重工銘柄やは大幅安となった。原発再稼働の思惑で耐えていた東京電力、中部電力も下げた。衆議院の定数は465議席で、石破茂首相は自公両党で過半数を確保し、政権を維持できる233議席を目指している。公示前勢力分布は、自民党が247議席、公明党が32議席で、双方併せて279議席だった。朝日新聞の世論調査では、与党が過半数を維持できるかどうか微妙な状態である。

足元で堅調だった保険株や銀行株も反落した。ただ、ナスダックが堅調な動きをしているため、東京エレクトロンやアドバンテスト、ディスコなど半導体関連銘柄は買われた。中国人民銀行は10月21日に、実質的な政策金利である最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)の1年物、住宅金利の目安とされるLPR5年物を共に0.25%引き下げたが、事前に予想された通りだったため、安川電機やファナックなどの中国関連銘柄は買われることはなかった。

今後の大きな動きは、まずは今週日曜日の衆議院議員総選挙、そして11月の米大統領選挙の結果次第だろう。それらの大きなイベントをやがて消化した後は、日米金利差の変化を受けて円相場が動き、その動きに反応して日本株全体が動くか。

日経平均の日足チャートを見ると、上向きの10日移動平均線の下に沈み込んで今日で3日目となった。しかも2012年5月以来の9日連続陰線である。9月2日の戻り高値@39,080円を終値で明確に割り込むと売りが加速しそうなチャートの形である。当面は下方向の振れに警戒したい。情報と予測に頼っているだけでは動きが遅れるため不十分である。相場を観測する羅針盤と建玉法との連動が必須である。

33業種中25業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、水産・農林(2位)、銀行(3位)、食料品(4位)、保険(5位)となった。

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