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「ASMLショック」=半導体株の調整に過ぎない

昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -324.80 @42,740.42, NASDAQ -187.10 @18,315.59, S&P500 -44.59 @5,815.26)。ドル円為替レートは149円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が354に対して、下落銘柄数は1,246となった。騰落レシオは110.11%。東証プライムの売買代金は3兆9155億円。

TOPIX -33 @2,691
日経平均 -731円 @39,180円

米国市場では、オランダ半導体製造装置大手のASMLホールディングスが誤って予定よりも1日早く決算発表したが、その決算結果も見通しも予想を下回った(EUV露光装置の需要回復が鈍いことが分った)。二重の意味で予想外決算発表となり、決算見通しの下方修正を受けてASMLホールディングスは16.2%安となり、他の半導体株も巻き込まれて売られた。その結果、主要3株価は大きく反落した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5.28%安となった。

本日10月16日の東京市場では、米国株安、特にハイテク株安の流れを受けて東京エレクトロンやレーザーテックをはじめとする値がさ半導体銘柄を中心に売られた。特に、EUV露光に使用されるフォトマスクの検査装置を手掛けるレーザーテックは13.44%安と大きく売られた。日経平均は850円近く下げる場面があった。ASLMの期待外れの決算を契機とした株価の急落はこれで2回目となる。今年4月にもASLMが2024年1~3月期の受注額の急減を発表した。その時にも半導体株は軒並み大きく売られたが、その直後にはASML最大の顧客である台湾積滞電路製造(TSMC)が好決算を発表すると株価は反落した。その注目のTSMCは10月17日に2024年7~9月決算を発表する。本日の下げの本質は、今のところ日本株全体の調整ではなく、半導体株の調整に過ぎないと言える。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして下げたが、上向きの10日移動平均線にサポートされるよう下げ止まり、切り返し始めて下ひげを引いた短陰線で終えた。25日移動平均線も明確に上向きであり、相場のモメンタムは依然として上方向といえる。

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、精密機器(1位)、電気機器(2位)、化学(3位)、機械(4位)、ガラス・土石(5位)となった。

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