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60日・10日・25日移動平均線の上に株価が浮上

先週金曜日の米国株式相場は上げた(DJIA +228.03 @41,563.08, NASDAQ +197.19 @17,713.62, S&P500 +56.44 @5.648.40)。ドル円為替レートは146円台の先週末比円安・ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が628に対して、下落銘柄数は967となった。騰落レシオは126.11%。東証プライムの売買代金は3兆3216億円。

TOPIX +3 @2,716
日経平均 +53円 @38,701円

米国では、米連邦準備制度理事会(FRB)が注目する7月個人消費支出(PCE)価格指数が予想通りの伸びだった(前月比+0.2%=前月比横ばい、前年比+2.5=前年比横ばい<予想+2.6%)ことで、9月の利下げ期待がさらに高まった。主要3株価指数は揃って上昇し、ダウ工業株30種平均は4日続伸して史上最高値を更新し続けた。PCE物価指数がほぼ市場想通りとなりサプライズ感が乏しいことから、一部で期待されていたような利下げ幅0.5%という大幅利下げ見通しは後退した。その結果、10年債利回りは3.867%から3.909%へ上げ、円相場は円安・ドル高方向へ動いた。今週末に発表される米8月雇用統計(特に、非農業部門雇用者数、失業率、平均賃金の3つ)へ市場の関心が移った。9月2日はレイバーデイの祝日のため休場となる。

本日9月2日の東京市場では、ダウ工業株30種平均の連日の史上最高値更新と円安・ドル高を追い風に買い優勢で始まった。日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。ザラバでは約1カ月ぶりに39,000円台を回復したが、今週末には8月米雇用統計の発表を控えていることと、米国株式市場が3連休を控えていることも重なり、そこからは利益確定売りや戻り待ちの売りに押し戻されて上げ幅を縮小して終えた。今日のところ、米金利上昇は利ザヤ拡大を見越して銀行株を押し上げ、円安・ドル高は自動車株を上げた。

9月4日には7月の米雇用動態調査(JOLTS )、6日には8月ADP全米雇用レポートの発表に続き、6日の8月米雇用統計と、雇用統計関連の経済指標が相次いで発表される。もし、米雇用統計関連の経済指標の結果が予想以上に弱いと、9月の利下げ幅が通常の0.25%ではなく0.5%に拡大するとの期待が強くなるため円高・円安への振れが大きくなる。すると輸出関連銘柄をはじめとして日本株全般は売り優勢となり下げる。通貨オプション市場で「リスク・リバーサル」という指標がある。ドルプットとドルコールのどちらが強いかを示す指標で、3か月物の値はマイナス1.7台である。8月初旬のマイナス3%超よりは小さくなったものの、マーケットは依然として円高リスクに備えていることを示す。まあ、向こう1年先を見ると日米金利差の縮小がほぼ不可避であることを考えれば当たり前ではあるが。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして2日続伸したが寄り付き後は売りに押されて陰線で終えた。しかし、終値ベースで60日、10日、25日の順で各移動平均線すべての上に株価が浮上して来た。各移動平均線の順番が10日>25日>60日の順番になった時(株価サイクル③)が一番株価は安定して上昇しやすいが、今はまだそこまでは達していない。それでも悪くはない。

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、銀行(2位)、その他金融(3位)、保険(4位)、証券(5位)となった。

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