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円独歩高になる可能性を想定しておく

昨日の米国株式相場は高安まちまちとなったが、ダウ工業株30種平均は史上最高値を更新を更新した(DJIA +65.44 @41,240.52, NASDAQ -152.03 @17,725.77, S&P500 -17.77 @5,616.88)。ドル円為替レートは144円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,326に対して、下落銘柄数は280となった。騰落レシオは116.74%。東証プライムの売買代金は3兆2309億円。

TOPIX +19 @2,681
日経平均 +178円 @38,289円

米国では、米経済はソフトランディングするとの期待やFRBは9月には利下げするとの期待を背景にダウ工業株30種平均は堅調に推移して史上最高値を更新した。他方、水曜日の引け後にエヌビディアが決算発表を控えているため半導体関連株は売り優勢となり下落する銘柄が多かったことでナスダックは下げ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も2.51%下げた。

本日8月27日の東京市場では、米国市場でのハイテク株売り優勢の流れを受けて、半導体関連銘柄は売られたが、急速な円高・ドル安から円安・ドル高に振れたため輸出関連銘柄が買われ、全体としては上げた。半導体関連銘柄はエヌビディアの決算発表次第だろう。新製品の出荷が設計変更で遅れていると報じられているため、「オズボーン効果」(新製品の発表が早やすぎると、新製品の発売を待つ人が多くなるため現行品が売れなくなる効果)が発生しているのではないかとの懸念がある。

米連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利引き下げがほぼ確実となった今、円相場は円高・ドル安方向に徐々に向かうと見る。また、欧州のインフレ抑制にも目途が立ってきており、欧州中央銀行(ECB)も早晩利下げに踏み切るはずなので、日本だけが利上げの方向になる。その結果、円独歩高になる可能性を想定しておく必要がある。当然、そうなった場合、株価には大きな下押し圧力がかかることになる。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で反発し、上向きの10日移動平均線の上で推移している。株価サイクル①(下げ止まりから反発初動)の局面である。8月16日からほぼ横ばい相場が続いているが、8日中6日が陽性で終えており、強い悪材料が出て来なければ上方向への潜在的力を読み取ることができる。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、鉱業(2位)、鉄鋼(3位)、輸送用機器(4位)、石油・石炭(5位)となった。

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