大バーゲンセール中であることに気付き、買いが洪水のように殺到

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2024/08/07 - 優利加さんの株式ブログ。タイトル:「大バーゲンセール中であることに気付き、買いが洪水のように殺到」 本文:昨日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -1,033.99 @38,703.27, NASDAQ -576.23 @16,200.08, S P500 -160.23

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大バーゲンセール中であることに気付き、買いが洪水のように殺到

優利加さん
優利加さん
昨日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -1,033.99 @38,703.27, NASDAQ -576.23 @16,200.08, S&P500 -160.23 @5,186.33)。ドル円為替レートは145円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は大幅反発した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,757に対して、下落銘柄数が64となった。騰落レシオは昨日の80%割れから82.85%へ上昇した。東証プライムの売買代金は7兆7500億円。

TOPIX +207 @2,434
日経平均 +3,217円 @34,675円

米国では、景気減速懸念という恐怖が収まらず、主要3株価指数が揃って3日大幅続落した。先週発表された7月ISM製造業PMIと7月雇用統計がマーケットの事前予想以上に悪い結果となり、米経済は景気後退に入ったとの懸念が急速に高まった。ただ、この日の朝発表された7月ISM非製造業(=サービス業)PMIは51.4(>前月48.8)と改善し、且つ、予想の51.0を上回った。これを反映して、米10年債利回りは3.796%から一時3.667%まで低下する場面があったが、その後一時3.832%まで上昇し、3.779%で終えた。「恐怖指数」と形容されるVIX指数は不安心理の高まりを警戒する20を遥かに超えて、一時65台(阿鼻叫喚の世界)まで跳ね上がった。

本日の東京市場では、自律反発狙いの買いが沸騰して株式相場は4日ぶりに大幅反発した。日経平均の上げ幅は3,217円04銭となり、1990年10月2日の2,676円55銭の記録を更新して史上最大となった。ただ、上昇率で見ると歴代4位。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月サービス業景況感指数が前月比で改善したことで、長期金利の下げが止まり少し反発した。つまり、米国での過度な景気に対する悲観の度合いが和らいだ。米長期金利の反発を受けて、円相場は1ドル=146円台まで円安・ドル高方向へ大きく振れた。お化けのように巨大化していた米景気減速懸念という恐怖が和らいた。急な円高・ドル安の流れが逆回転し、日本の立会時間中にダウ工業株30種平均先物が持ち直し始めたこともあり、さらに、異常なほど急激に売られ過ぎていた日本株は「大バーゲンセール」だということにマーケットは気付いた(遅い!)。その結果、午前8時45分直後に、日経平均先物取引で「サーキット・ブレーカー」が一時発動されて取引が強制停止させられた。2011年以降で、下げ過ぎではなく、上げ過ぎてサーキット・ブレーカーが発動されたのは初めてのことだった。さらに、TOPIX先物でも、10時前にサーキット・ブレーカーが発動して取引が一時強制停止となった。それほど今日の上げ方は凄かった。

今日のところは、急速な円高・ドル安の動きは少し反転したが、これから中長期的には円相場は円高・ドル安基調が続くと見る。そうなると推測する最大の要因は日米金利差の不可避的な縮小である。米金利は数カ月以内に利下げが始まりそうであるのに対して、円金利は日銀が徐々に引き上げて行く見通しである。これにより、年初来の円安・ドル高の原動力となってきた「円キャリートレード」はもはや旨みが無くなってきており、ここからは寧ろ「円キャリートレード」の巻き戻しがどんどん起こるはずだ。その結果、円相場は円高・ドル安基調へと転換し、日本株は円高メリットが大きい一部の銘柄を除き売り圧力が高まる。こういうシナリオも頭の中で描いておくと、現実にそれが起った時に素早く正しい決断ができる。上がることしか考えていない人は、急速に下げ相場が来た時にはなすすべなく茫然自失としている。気付いたときには大きな損失を抱えることになる。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日8月5日時点で、25日移動平均線乖離率がマイナス20.4%(>マイナス7%)、RSI(14日)が11.3(<25)までスピード違反的に急落していて、マーケットはリバウンド狙いの買いを入れるタイミングを虎視眈々と狙っていたはずだ。米国株は大幅続落したが、今日の日本株はそれに引きずられなかった。米国景気は総悲観になってパニック売りするほど悪くはないという経済指標を確認すると、一挙に買戻しの大波が洪水のように押し寄せた。

ただ、反発の持続力には注意が必要だろう。イスラエルとイランの武力衝突の懸念が急速に高まっており、地政学リスクも無視できないくらい大きくなってきた。これだけ急速に深く株価が下落する(傷つく)と、安定する(痛みをほぼ感じなくなる)のに数カ月はかかる。また、定石として「初戻しは売り」であることも留意しておきたい。

33業種中すべての業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、ゴム製品(2位)、その他金融(3位)、保険(4位)、精密機器(5位)となった。

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