年金テロの衝撃

[八歩さん]

     

旧厚生省の２人の元官僚トップ宅で１８日、相次いで惨劇が起きた。さいたま市で元事務次官、山口剛彦さん（６６）夫妻の命が奪われ、その発見から約８時間後、約１４キロ離れた東京都中野区の元次官、吉原健二さん（７６）宅で、妻靖子さん（７２）が刺され重傷を負った。２人の元エリートは現役時代、ともに年金制度を担っていた。「これは年金テロなのか」。卑劣な凶行に厚生労働省は、重苦しい雰囲気に包まれた。　（毎日新聞）法は、その社会の正義と公平の感覚に基づいて、すべきこと・してはならないことを規定しています。違反に対しては国家が強制的に処罰・賠償させるということで、正義と公平を維持するものです。多少、理屈っぽい言葉をならべましたが、法哲学の本を見るとこの百倍ややこしく説明してありますからこの程度の理屈っぽさは許してください。道徳の方は、個人の内面の問題として、個人の心の中に基準があります。だから文章化されていないし、気分によってぶれたりもします。但し、ぶれるといったって、ジキルとハイドみたいにがらりと変わるはずはないですね。殺人についても、状況によっては是とする道徳を個人が持っているかもしれませんが、悪いやつ（個人の決めつけになるわけですが）の家族も巻き添えになってもかまわないとか、家族そのものを狙うというのは、個人の内面の規範が壊れているとしか思えません。年金問題そのものが大事件です。大臣自らが、これは「組織的犯罪の可能性が大」と言っているのですが、真相究明が進まず、実行犯も責任者も逮捕・処罰されないままに事件の処理だけが進んでいます。いや、処理もいつになれば完了するのかの見通しも立っていないが、なにかやっているようだ、としか見えません。個人の積み立て記録を改竄したり、その金をでたらめに運用（無駄遣い）することは、法により処罰されるべきことであることは自明ですが、組織として、国家ぐるみでやったことだから、誰も裁かない。明らかに、公平から外れており、不正そのものです。本来の道筋として考えるならば、年金犯罪の容疑者、すなわち、歴代の年金行政の幹部を容疑者として逮捕し、「なぜ、このような犯罪を、組織ぐるみでやったのか」ということを追究しなくてはならないのです。こういうことを、迅速に行わないから、逮捕されるべき幹部の家族までが一緒に殺されることになったのだと思います。被害者のご冥福をお祈りします。年金行政には私も憤りがありますが、幹部の妻を殺害するのは間違っています。間違った手段だからテロとよばれるわけですが・・・・間違っている。もし、この事件の現場に、孫がいたら、同様に殺されたかもしれません。殺人犯にいかなる内面的な合理化理由があるとしても　（妻も、うまい汁をすったのだろうなど？）　そういうことを、手順を踏んで明らかにして処罰する法治国家に、私たちは生きていると思っています。本来裁かれるべきは、年金行政の幹部であり、また社会保険庁（現場）の実行犯たちです。その巻き添えを食うかたちで、その妻が殺害されたのは、真相解明に着手しない国の責任が大であると思うのです。総理大臣、厚生労働大臣は「許し難い」などという誰にでも言える一般論を言うのではなく、行政の責任者として、自分でなければいえないことを発言してもらいたいのです。今回、元幹部たちを容疑者、あるいは参考人として、警察で身柄を確保すべきであると考えます。お手数ですが応援ポチをしていただけるとさらに励みになります。（↓）ときどき一位になることがあります　応援ありがとうございます情報ショップに関連情報の資料請求サイトをまとめました（click）