背景には、新型コロナウイルスの影響が長引き、建設現場においては人の移動制限により専門知識を有する職員が現地での対応ができず工期遅れとなるリスクが懸念されている点があるという。同社は、竹中工務店がすでに社内でコミュニケーションツールとして活用しているマイクロソフト社の「Microsoft Teams」に、同社が提供する「RealWear」を組み合わせ、事務所と現場間のリアルタイムな情報共有や遠隔支援を行うことで建設プロジェクトの進捗状況を測った。
同社によると、検証では、「RealWear」を装着した作業者が、遠隔にいる複数の担当者と「Microsoft Teams」経由で現場の映像を共有し、遠隔臨場を効率的に行う仕組みを構築。遠隔臨場による作業時間の短縮や移動時間の削減、多くの関係者が参加できることによる手戻り防止、立会の日程調整を臨場検査時間帯のみで行えるなど、プロジェクトにおける生産性向上の効果を確認したという。また、安全確保の面でも、両手をフリーにしておきたいケースにおいて「RealWear」の優位性が高いことが実証されたという。
同社は今後、実運用では対象業務に掛かる時間について従来比の30~50%削減を見込み、有事の際の事業継続に貢献できる仕組みとして期待している。
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