米長期金利の上昇が重荷になったものの、アップルやメタ・プラットフォームズなど大型テック株の一角が買われ、支援材料になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の38605円。円相場は1ドル153円30銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、利食い優勢の展開から始まりそうだ。前日は衆議院選挙で与党の過半数割れを受けて政策リスクが高まり売りが先行したが、寄り付きの37757.95円を安値に急速に切り返し、後場中盤には38740.17円まで上げ幅を広げた。1000円近い値幅での急ピッチのリバウンドをみせたこともあり、買い戻しとみられる動きは一巡しただろう。一気に25日線までのリバウンドをみせたことで、目先的な達成感が意識されやすいところである。今後の政策運営に対する期待感よりは、情勢を見極めたいとのムードになりやすく、積極的な売買は手控えられやすい。
ただし、米国では大型テックや半導体株の決算発表が相次ぐ。良好な決算が続くようだと、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。
そのため、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。反動安の動きをみせてきたとしても、200日線が位置する38292円辺りに接近する局面では底堅さが意識されやすいだろう。また、25日線を上放れてくる動きとなれば、押し目買い狙いのポジションも水準を切り上げてくる可能性がありそうだ。
もっとも、接戦が伝えられている米大統領選挙を控えているなかでは、積極的な買いは限られそうである。そのため、決算を手掛かりとした物色に向かわせやすいと考えられ、米国で大型テック企業の決算を控えるなか、足もとで調整が続いているハイテク株への押し目を狙う動きが意識されそうである。直近ではディスコ<6146>やニデック<6594>の決算反応から国内においてもハイテク企業の決算期待は高まっていると考えられる。そのほか、昨夕決算を発表したところでは、ダイショー<2816>、東映アニメ<4816>、東陽倉<9306>、北海電工<1832>、川岸工<5921>、東光高岳<6617>、丸大食<2288>、明電舎<6508>、アサカ理研<5724>、フィデアHD<8713>などが注目される。
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