<話題の焦点>=物流関連株に上値期待、eコマース市場拡大で追い風
eコマース市場は昨年、世界ベースでは2兆5000億ドル、日本円に換算して280兆円という巨大マーケットを形成した。また、日本国内に絞っても昨年は約16兆5000億円規模に拡大、これは2010年比で2倍強に膨らんでいる。ただeコマース分野を主戦場とする企業は多く、競争激化のなか、いや応なく勝ち組と負け組に色分けされてしまう。投資する側としては勝ち組に投資することが求められ、この場合のプレッシャーは小さくない。しかし、淘汰されることなく、フォローの風を満喫している企業も意外なところに存在する。
ここでは、風が吹けば桶屋が儲かる的な立ち位置にある業態に注目したい。eコマース市場の拡大は小売りのリアル店舗を駆逐するが、リアルの流通分野全域に視野を広げれば、むしろ大きな恩恵をもたらしている。具体的には倉庫や宅配需要の増大や、荷物の積み下ろしや移動に使う物流機器メーカーの商機につながっている。
ダイフク<6383.T>、豊田自動織機<6201.T>、三菱ロジスネクスト<7105.T>、日本パレットプール<4690.T>、などの物流関連大手メーカーのほか、三菱倉庫<9301.T>、三井倉庫ホールディングス<9302.T>など大手をはじめ倉庫会社にも追い風が強い。また、クロネコヤマトで知られる宅配便トップのヤマトホールディングス<9064.T>、佐川急便で国内2位に位置するSGホールディングス<9143.T>、システム物流に強い日立物流<9086.T>、総合物流大手の鴻池運輸<9025.T>なども注目となる。このほか、物流業界以外では商品を梱包する段ボールなどにeコマース市場の拡大に伴う需要が創出されており、レンゴー<3941.T>などが注目対象だ。
出所:minkabuPRESS
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