■今週の相場ポイント
1.日経平均は4週連続下落、フシ目の2万6000円大台を終値で下回る
2.大発会は一時400円超下落で波乱のスタートも、翌日から切り返す
3.為替市場は上下に荒い値動きながら、週を通してみれば円安方向に
4.週後半にリバウンドに転じるも、米雇用統計発表前で上値重い展開
5.週末は欧米株安嫌気して売り先行も、下げ一巡後はプラス圏に浮上
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比120円(0.46%)安の2万5973円と4週連続の下落となった。
今週は4日水曜日が2023年の大発会にあたり、取引は3営業日にとどまった。週末に12月の米雇用統計発表を控え様子見ムードが強く、国内では日銀の金融政策修正に対する警戒感が引き続き意識され、日経平均の上値を重くした。外国為替市場ではドル・円相場が、上下に荒い動きながら週を通じては円安方向に振れ、これはハイテクや自動車など輸出セクターの株価にプラスに作用した。
大発会となった4日(水)は主力株をはじめ広範囲に売りがかさむ展開となり日経平均は大幅安。初日から2万6000円台を大きく割り込む展開で下げ幅は一時400円を上回った。欧米のリセッション懸念が買い手控え要因となったほか、外国為替市場で一時1ドル=130円を下回る水準までドル安・円高に振れたことが投資家心理を冷やした。しかし5日(木)は反発。前日の欧米株市場が全面高様相となったことを受け、買い安心感が強まった。ただ、朝方に230円あまりの上昇をみせた後は上値の重さが露呈。大引けは100円強の上昇にとどまった。値下がり銘柄数が1100を超え、値上がり銘柄数を大きく上回るなど実質的にはリスク回避ムードの強い地合いだった。そして週末6日(金)は朝方こそ前日の欧米株安を引き継ぎ日経平均は下値模索の展開でスタートしたが、売り一巡後は値を戻す展開に。為替が1ドル=134円台まで円安が進んだことも好感された。ただ、米雇用統計発表を目前に上値では戻り売りに押され、終値で2万6000円台を回復できなかった。
■来週のポイント
来週は米国経済指標の動向に左右される相場となりそうだ。昨晩発表された米国12月の雇用統計のほか、12日発表の12月消費者物価指数、13日には米国1月ミシガン大学消費者態度指数の発表も予定されている。日経平均は2万6000円以上は上値が重くなると予想される。
重要イベントとしては、国内では11日に発表される11月景気動向指数、13日のオプションSQと日米首脳会談が注目される。海外では前述の米国経済指標のほか、12日に発表される中国12月消費者物価指数と13日発表の中国12月貿易収支に注視が必要だろう。
■日々の動き(1月4日~1月6日)
【↓】 1月 4日(水)―― 大幅安、欧米のリセッション懸念で2万6000円割れ
日経平均 25716.86( -377.64) 売買高12億4487万株 売買代金 2兆7628億円
【↑】 1月 5日(木)―― 反発、欧米株高を受け買い優勢も上値は重い
日経平均 25820.80( +103.94) 売買高11億2800万株 売買代金 2兆5881億円
【↑】 1月 6日(金)―― 続伸、米株安も円安進行でハイテク株が買われる
日経平均 25973.85( +153.05) 売買高10億7351万株 売買代金 2兆5008億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、28業種が値下がり
(2)値下がり率トップは郵船 <9101> など海運
(3)東ガス <9531> など電気・ガス、大塚HD <4578> など医薬品といったディフェンシブ株が大幅安
(4)JR東日本 <9020> など陸運、三菱倉 <9301> など倉庫・運輸、味の素 <2802> など食料品といった内需株も軟調
(5)輸出株はまちまち。テルモ <4543> など精密機器、三菱重 <7011> など機械が安く、
太陽誘電 <6976> など電機は値上がり率トップ、ホンダ <7267> など自動車も堅調
(6)金融株もまちまち。東京海上 <8766> など保険、日本取引所 <8697> などその他金融が売られ、
みずほFG <8411> など銀行は買われた
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(1) 円高メリット
2(2) 防衛 ── 新春3大テーマを追う(1)防衛 「戦後安保政策は大転換期に突入」
3(15) インバウンド ── 新春3大テーマを追う(3)インバウンド 「需要回復本番で再飛躍へ期待感」
4(4) 半導体 ── 新春3大テーマを追う(2)半導体 「減速懸念強いが個別分野で急成長」
5(10) 金利上昇メリット
※カッコは前週の順位
株探ニュース
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