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2023/12/15 - ナレルG(9163) の関連ニュース。 2023年10月期決算説明小林良氏:株式会社ナレルグループ代表の小林でございます。本日は、当社の決算説明会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。当社は、本年7月21日に東証グロース市場に上場し、今回が上場後初めての通期決算説明会となります。本日の説明会では、2023年10月期の通期決算および2024年10月期の業績予想のほか、当社の事業内容や強みについてもお伝えしたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。2023年10月期決算概要

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ナレルグループ、通期業績は予想を上回る大幅な増収増益 今期は採用人数増加と退職率低減に重点的に取り組む

投稿:2023/12/15 17:00

2023年10月期決算説明

小林良氏:株式会社ナレルグループ代表の小林でございます。本日は、当社の決算説明会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。当社は、本年7月21日に東証グロース市場に上場し、今回が上場後初めての通期決算説明会となります。

本日の説明会では、2023年10月期の通期決算および2024年10月期の業績予想のほか、当社の事業内容や強みについてもお伝えしたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

2023年10月期決算概要

まずは、2023年10月期の決算概要です。売上収益は179億9,400万円、営業利益は24億6,900万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は17億4,100万円となりました。稼働人数、契約単価ともに順調に増加し、前期比で増収増益を達成しています。

2024年10月期の業績予想は、売上収益が218億3,000万円、営業利益が27億7,000万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が19億2,000万円と、前期比で増収増益を見込んでいます。退職率低減策の実施等に伴い利益率は低下しますが、稼働人数、契約単価ともに引き続き増加を見込んでおり、増収増益の見通しです。

今期の年間配当については、1株当たり110円を予定しています。

2023年10月期業績

通期業績の詳細です。第4四半期の売上収益は前年同期比24.2パーセント増となったほか、各段階利益も前年同期より大幅に増益となりました。これにより、通期でも大幅な増収増益となり、通期業績予想を上回る着地となっています。

四半期業績推移

四半期ごとの業績推移です。スライドに記載のとおり、売上収益は前年から四半期ごとに着実に増収を達成しています。第4四半期の売上総利益と営業利益は、定着率向上施策の実施等のコストアップ要因により前四半期比でやや減少しています。

在籍人数・稼働人数・稼働率の推移(ワールドコーポレーション)

各KPIの推移について、建設ソリューションセグメントの主要子会社であるワールドコーポレーションのKPIのみご説明します。第4四半期の稼働人数は、第3四半期からは微増ながらも着実に増加しました。通期では、積極的な採用および順調な営業活動により前期末から400名以上増加しています。

契約単価の推移(ワールドコーポレーション)

契約単価の推移です。建設業での人材不足や価格引き上げ交渉を含む当社の営業努力を背景に、契約単価は前期比で2.9万円増加しました。

採用人数・退職人数・退職率の推移(ワールドコーポレーション)

採用については、第3四半期に続いて第4四半期も高水準での新規採用を達成しています。前期以上に採用強化に取り組んでおり、通期での採用人数は過去最高の1,559名となりました。一方で退職率は悪化し、30パーセントを超える水準となってしまいました。

セグメント別業績

セグメント別の業績についてご説明します。建設ソリューション事業は、売上収益、営業利益ともに前期比で順調に増加しました。

ITソリューション事業は、売上収益が前期比29.4パーセント増と急成長しましたが、採用増加に伴う採用費、研修費負担、待機人員の発生により、営業利益は前期比6.8パーセント増にとどまりました。

連結財政状態

連結BSについてご説明します。借入金を順調に返済しており、純有利子負債は減少しています。また、利益の積み上がりにより資本合計も増加していますので、のれん比率も着実に減少しています。今後も、のれん比率に留意しながら経営していこうと思っています。

連結キャッシュ・フロー

連結キャッシュ・フローです。フリー・キャッシュ・フローは前期比で増加しており、借入金返済のための財務キャッシュ・フローを十分賄うことができる水準となっています。また、2023年7月の東証グロース市場上場に伴う公募増資により、成長資金も確保できています。

2024年10月期重点取組み事項:ワールドコーポレーション

2024年10月期の事業計画および業績予想についてご説明します。2024年10月期は、さらなる成長に向けて採用人数の増加と退職率の低減を重点取組み事項とします。

採用人数増加のための施策としては、採用の主軸となるメディア経由の採用強化に加え、経験者採用やダイレクトリクルーティングの強化を進めます。

退職率低減のための施策としては、技術者のフォロー体制の強化、長期就業に向けたキャリア形成のサポートとして資格取得支援体制と制度の構築、資格取得推進プロジェクトの立ち上げと取組み内容の発信強化に取り組んでいきます。

各種業績指標の予想:ワールドコーポレーション

ワールドコーポレーションについては、重点取り組み事項を通じて、在籍人数と採用者数は引き続き高成長を計画する一方で、退職率は27.5パーセントを目標に引き下げることを計画しています。

各種業績指標の予想:ATJC

ATJCについては、前期に採用数を大幅に増加できたものの、稼働率が低下する局面がありました。そのため、今期は営業体制の強化に注力するべく、採用数は前期比で減少を計画するものの、期末在籍人数は前期比プラス28名の392名を計画しています。

通期業績予想

2024年10月期上期の業績予想です。引き続き売上を拡大していきますが、退職率低減に向けた取り組みによって売上総利益率は低下すると見込んでいます。加えて、営業利益も前年同期比マイナス3.9パーセントとやや減少することを予想しています。

下期では、増加コストをこなしつつも4月の新卒を稼動につなげることで、上期より売上総利益率が改善されると想定しています。そのため、通期の営業利益は前期比プラス12.2パーセントを見込んでいます。

株主還元

株主還元方針についてご説明します。業績予想を踏まえ、今期は中間配当を50円、期末配当を60円、合計110円の予定としました。業績予想をベースとした配当性向は48.3パーセントです。

会社概要

ここからは、当社の事業内容や強みについてご説明します。

まずは会社概要です。当社は、2008年に建設技術者派遣のワールドコーポレーションを設立し、2012年より現在の事業化の軸となる未経験人材の育成を軸とするモデルを開始しました。

2019年にアドバンテッジパートナーズによる出資を受け、2021年にナレルグループとして組織体制を再編しました。現在は、建設派遣のワールドコーポレーション、IT技術者派遣のATJC、人材プラットフォーム運営のコントラフト、職人紹介事業の全国建設請負業協会の合計4事業を展開しています。

当社は業界では後発組ながらも、未経験人材を正社員として採用・教育し派遣するビジネスモデルにいち早く着手しました。それにより、今では売上150億円を超える規模にまで成長し、建設派遣業界では大手と呼ばれる地位を確立しています。

業績においては、2020年10月期から2023年10月期の年平均成長率が、売上高20.3パーセント、営業利益12.9パーセントと、業界内においても高成長・高収益を実現しています。

グループ概要図

当社グループは、建設ソリューション事業とITソリューション事業の2つのセグメントにて事業展開をしています。建設ソリューション事業は、建設派遣のワールドコーポレーションを中心に、コントラフト、全国建設請負業協会の3社で、ITソリューション事業はIT技術者派遣のATJCで構成されています。

ナレルグループのミッション/ビジョン

当社のミッションとビジョンについてご説明します。建設業界は、戦後に高成長を続けた後は日本のバブル崩壊とともに景気が悪くなり、リーマン・ショックまでの約20年間は採用活動を抑制してきました。

その間、建設業界は「3K(危険・汚い・きつい)」と呼ばれる代表的な業種になり、不人気業種の1つと数えられるようになってしまいました。しかし、建設業界は我が国のGDPの1割を担う巨大産業です。職人たちの力を借りながら、長い時間をかけて大きい建物を作っていく達成感や、国土のインフラを作っていく社会的使命を感じられる、非常にやりがいのある仕事です。

我々の使命は、この業界の正しさやすばらしさを若い世代に伝えて興味を惹きつけ、入社後は一生やりがいを持って働いてもらうことです。そして、人材の需給ギャップを少しでも埋められるように、ITやDXによる業務効率化の支援を同時に行っていきたいと考えています。

ワールドコーポレーション:事業内容1

ワールドコーポレーションは、ゼネコンや工務店から派遣依頼や図面発注を受け、施工管理者、いわゆる「現場監督」と呼ばれる建設技術者の派遣を主に行っています。施工管理者の主な業務は、品質管理、工程管理、安全管理で、依頼元であるゼネコンと現場作業員である職人の間をつなぐ重要な役割を担っています。

ワールドコーポレーション:事業内容2

建設業における土木、空調衛生、電気設備など、さまざまな領域に技術者を派遣しています。派遣現場の事例としては、TSMC熊本工場や、主要都市での再開発工事、リニア・風力発電事業などがあり、大型案件に対しても幅広く人材を派遣しています。

カンパニーハイライト

市場環境や当社の強み、将来戦略を含めたカンパニーハイライトについてご説明します。建設業の有効求人倍率は5.51倍となっており、圧倒的な人材不足を背景に、建設技術者派遣市場は今後も高い成長性が期待されています。

また、当社は未経験者採用を強みとしており、業界トップクラスの成長性と収益性の実績を有しています。建設人材プラットフォーム企業として、派遣事業のさらなる拡大、人材紹介事業への展開、建設ICTコンサルティングへの展開の3本を軸にさらなる成長を目指していきます。

建設技術者は慢性的な人手不足

市場の成長性についてお話しします。建設業の有効求人倍率は、2013年の3倍から足元では5倍を超える水準まで上昇しており、国内市場の中でも特に人手不足が深刻化しています。

全職業と比較しても約5倍の差が開いており、一般的に「人材不足」のイメージが強いIT業界の有効求人倍率が1.5倍程度であることを考えると、建設業界がいかに人手不足な市場であるかを認識いただけると思います。

業界トップクラスの収益性・成長性

当社は2008年の創業ですので、技術者派遣業界においては後発組です。しかし、独自の取り組みにより、直近3ヶ年の売上成長率は21.8パーセント、直近の営業利益率は13.7パーセントと、上場企業の技術者派遣業界でもトップクラスの成長性・収益性を誇っています。

高成長・高収益を支えるナレルの仕組み

当社の高成長・高収益を支える仕組みは2つあると自負しています。1つ目は未経験者採用戦略によって安定的に人材を確保できること、2つ目は需要の高い若手技術者を供給し続けることで継続的な契約単価向上を実現していることです。

1 ナレルの未経験者採用戦略

当社が業界屈指の成長性・収益性を実現している最大の要因は、未経験者に特化した採用戦略を推進していることにあります。

建設派遣業界では即戦力となる経験者採用が主流ですが、経験者人材の減少や高齢化の加速により、採用難および採用コストの増加が課題となっています。そのため、当社は潜在的な供給力が非常に高い未経験者層を採用ターゲットとしています。

その中で当社は、長年蓄積した採用や教育ノウハウを活用し、比較的低コストで安定的に技術者人材を採用し、即戦力人材として育成することが可能です。それにより、技術者派遣業界の中でも高い成長性と収益性を実現することができています。

また、未経験者は若手を中心に採用しているため、さらなる単価向上が期待できることに加え、高齢化が加速する建設業界における当社の存在意義は、今後も引き続き高まるものと考えています。

未経験者採用は、年間1,000人を超える採用体制や教育体制の構築が大きなハードルとなっており、他社が簡単に参入できないという優位性も有しています。

1 未経験者採用戦略に支えらえた高い採用力

「3K(危険・汚い・きつい)」のマイナスイメージも相まって、建設技術者の新規求職者数は減少傾向にあります。

一方で、当社は未経験者を中心に採用活動を行い、採用時には建設業のおもしろさや成長性をわかりやすく伝えることで、採用難の中でも年間1,000人を超える採用者数を確保できています。

2 若手技術者中心の年齢構成

建設業界は若手人材の新規参入が少ないため、他業種と比較しても高齢化が特に加速していますが、当社の年齢構成は39歳以下が約9割です。需要の高い若手人材を安定的に供給できることから、構造的に契約単価の引き上げがしやすい年齢構成となっており、継続的な契約単価の向上を実現する一因ともなっています。

2 ナレルグループの人材育成メソッド

当社は未経験者に対して充実した研修制度を構築しています。1年目に限らず、2年、3年目以降も、各人の業務スキルに合わせたスキルアップ研修を充実させることで、技術力の向上を図っています。

現場での実績も踏まえた2年目以降の技術者数も順調に増加しており、全社平均の契約単価も着実に向上しています。今では、4年目以降の経験豊富な技術者数が600名を超え、業界内でも類を見ない質の高い若手技術者集団としてのポジションを築きつつあります。

グループ成長戦略

当社のグループ成長戦略は、大きく3つあります。1つ目は、自社メディアの活用による効率的な経験者採用システムの構築と、ITやプラント、施工図/BIM領域への展開による派遣事業のさらなる拡大です。

2つ目は職人紹介事業への参入による人材紹介サービスへの展開、3つ目は建設ICTツールの導入支援をはじめとした建設ICTコンサルティングへの展開です。

1 派遣 派遣領域の拡大

派遣事業のさらなる拡大については、未経験者採用と経験者採用のそれぞれに向けた技術者増加施策に注力します。未経験者採用においては、ワールドコーポレーションで培った未経験者採用と教育ノウハウをIT派遣などの他領域に移植することで、人手不足市場へのさらなる新規開拓を進めます。

経験者採用においては、経験者採用に特化した自社メディア「セコカンNEXT」を立ち上げました。その結果、費用対効果の低かった従来の外部メディア利用よりも、採用費を抑えて経験者を採用できるようになりました。今後はこの自社メディアを最大限活用し、建設技術者の増加をさらに加速させていきます。

1 派遣 IT派遣領域における成功事例(1/2)

IT領域における成功事例をご紹介します。当社は2020年に、SE派遣を行うATJCをグループに迎え入れました。建設業界と同様にIT業界も人手不足が深刻化しており、ATJCも採用面で大きな課題を抱えていました。

そこで、事業のさらなる成長のために、人材採用ノウハウを持った当社グループへ参画することとなりました。

1 派遣 IT派遣領域における成功事例(2/2)

当社最大の強みである未経験者採用および教育ノウハウをIT領域でも活用した結果、新規採用者数は大幅に増加し、エンジニア在籍人数は当社グループ参画後約3年で倍増しました。

このように、当社の未経験者採用モデルはさまざまな派遣領域への展開が可能となっており、今後の派遣事業の拡大は大いに期待できるものと確信しています。

1 派遣 自社メディアの活用による派遣単価向上

経験者採用に関しては、自社メディア「セコカンNEXT」による強化を図っていきます。経験者採用は広告費等の採用コストが高くなる傾向にありますが、自社メディアの強みを活かしてターゲットの絞り込みを行うことで、高単価の即戦力人材を低コストで採用することができます。

「セコカンNEXT」の登録者数は順調に増加しており、今後も採用力強化が期待されます。

1 派遣 建設現場で高まるBIM人材需要

BIM領域については、国土交通省によるBIM/CIM推進を背景に、活用業務や工事件数が大幅に増加しています。2023年の公共工事のBIM/CIM原則適用に伴い、BIM人材需要はさらに高まることが期待されています。

1 派遣 ナレルのBIM技術者育成方針

BIM領域については、施工図/BIM事務推進部を設置しました。BIM技術者派遣の本格的始動によりクロスセルを強化し、BIM技術者の派遣者およびその他施工図技術者双方の登録者数の増加につなげています。

3ヶ月研修や請負業務における先輩社員のOJT等、教育体制の整備によって、BIM技術者の育成に注力していきます。

2 紹介 職人紹介サービスの今後の事業展開プラン

成長戦略の2つ目である人材紹介サービスへの展開については、職人紹介ビジネスの展開に注力していきます。

現在は施工管理者等の技術者派遣を中心としていますが、職人や一人親方も人手不足が課題となっています。人材紹介サービスを通じ、建設業界で人手不足に苦しむすべての企業にサービスが提供できる唯一無二の存在を目指していきたいと考えています。

2 紹介 職人プラットフォームのKPI推移

職人プラットフォームの求職者数および会員登録数は、職人紹介を行うコントラフトの設立以降順調に増加しており、今後のさらなる拡大が期待されます。

以上で、ご説明を終わります。ご清聴いただき誠にありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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