■サワイGHD <4887> 6,211円 (+173円、+2.9%)
サワイグループホールディングス <4887> [東証P]が続伸。28日午前11時ごろ、医療系スタートアップのCureApp(東京都中央区)と減酒治療アプリの販売ライセンス契約を締結したと発表しており、好材料視された。治療アプリは薬と同じように有効性・安全性が確認され、医療機器として使用されるスマートフォンアプリのこと。一般的なヘルスケアアプリと異なり、病気の予防、診断や治療などの医療行為を目的とするプログラム医療機器で厚生労働省の承認(もしくは認証)が必要な医療機器に分類されており、「減酒治療アプリ」に関しては現在国内において薬事承認や保険適用を受けたものはないが、CureAppでは24年3月に製造販売承認申請を行っている。なお、契約に基づき、サワイGHDは販売ライセンスの対価及び販売金額に応じたマイルストーンとして総額最大48億円、ならびにアプリ上市後の販売額に応じたロイヤルティーを支払うことになる。
■TREHD <9247> 1,698円 (+47円、+2.9%)
TREホールディングス <9247> [東証P]が続伸。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2000円とした。同社は21年10月に建設分野の産業廃棄物処理を手掛けるタケエイと金属スクラップの資源リサイクルを手掛けるリバーホールディングスが経営統合して設立された共同持ち株会社。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比97.2%増の25億1300万円だった。単価改定や能登半島地震関連の取り扱いが寄与した。25年3月期の同利益は前期比6.8%増の83億円が予想されているが、同証券では89億円への上振れを見込んでいる。5月に発表した中期経営計画(25年3月~29年3月期)では、29年3月期の同利益を24年3月期比1.5倍の120億円とすることを掲げたことも評価している。
■DIC <4631> 3,121円 (+85円、+2.8%)
DIC <4631> [東証P]が続伸。27日の取引終了後、同社が所有する千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館に関し、取締役会での協議内容と今後の対応についての中間報告を公表した。運営の効率化に向けて「ダウンサイズ&リロケーション」を具体的な選択肢として検討するとともに、美術館運営の中止の可能性も排除することなく、年内に今後の美術館運営について決定する。決定内容を実行するため来年1月下旬から同美術館について休館する予定という。同美術館はクロード・モネの「睡蓮」などを所蔵し、保有する全作品の資産価値は今年6月末時点で、簿価ベースで総額112億円に上る。株式市場においては、保有資産の有効活用にともなう収益面でのポジティブな効果に対する期待が膨らむ形となり、買いを誘う格好となったようだ。
■橋本総業HD <7570> 1,208円 (+33円、+2.8%)
橋本総業ホールディングス <7570> [東証S]が続伸。28日午後0時30分ごろ、25年3月期の配当予想を中間・期末各22円の年44円から中間・期末各24円の年48円(前期42円)に増額修正しており、好材料視された。
■ジェイテクト <6473> 1,112.5円 (+29.5円、+2.7%)
ジェイテクト <6473> [東証P]が続伸。27日の取引時間中に発表された中期経営計画が引き続き好感されたようだ。27年3月期に売上収益を2兆円(25年3月期予想は1兆9300億円)に伸ばし、事業利益率を5~6%(24年3月期実績は3.9%)に高める目標を掲げた。既存事業の成長とともに、新規事業の育成に注力するほか、欧米での構造改革による効果も引き出し利益率改善につなげる。
■エスネット <5867> 1,078円 (+28円、+2.7%)
エスネットワークス <5867> [東証G]が5日続伸。28日午後2時ごろに自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を3万5000株(発行済み株数の1.15%)または3850万円としており、取得期間は8月29日から10月31日まで。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を実施することが目的。また、従業員向けに株式報酬制度(譲渡制限付株式報酬制度)を導入しており、今後交付する譲渡制限付株式にも一部充当する予定としている。
■千代建 <6366> 307円 (+7円、+2.3%)
千代田化工建設 <6366> [東証S]が3日続伸。28日付の日本経済新聞朝刊で「衣料や自動車部品になる樹脂原料の製造工程で、二酸化炭素(CO2)を利用する方法を実用化する」と報じられており、これが好材料視されたようだ。記事によると、同社が富山大などと研究を進めてきたCO2を原料としたパラキシレン製造に関する技術を用いたもので、26年にも大規模実証設備の建設を始め、30年代に商用プラントの運用につなげるという。パラキシレンはテレフタル酸を経由してポリエステル繊維やペットボトル用樹脂などさまざまな樹脂原料となることから、ファッションや自動車業界の上流を含めた供給網全体でのCO2削減につながると期待されている。
■ソニーG <6758> 14,095円 (+315円、+2.3%)
ソニーグループ <6758> [東証P]が続伸。27日、ゲーム子会社のソニー・インタラクティブエンタテインメントが日本国内において「プレイステーション(PS)5」の価格を引き上げると発表した。9月2日から希望小売価格を7万9980円とする。値上げ幅は1万3000円。同社株には収益面でのポジティブな影響を見込んだ買いが集まったようだ。周辺機器も値上げの対象となる。部材価格などが上昇するなかで、コスト負担の増加分を製品価格に転嫁する。
■IGS <4265> 406円 (+9円、+2.3%)
Institution for a Global Society <4265> [東証G]が3日ぶり反発。28日正午ごろ、子ども向け非認知能力可視化ツール「Ai GROW」が、ヤマハ <7951> [東証P]のインドへの日本型音楽教育導入に関する事業に採用されたと発表しており、好材料視された。ヤマハが15年より新興国を中心に展開している「スクールプロジェクト」は、音楽・楽器演奏の楽しさを伝えるため、公教育における音楽と楽器を使った活動の普及を目指したプロジェクトで、これまでに8カ国で累計302万人(6月末時点)の子どもたちに音楽・楽器演奏を楽しむ機会を提供している。同プロジェクトでは、これまでコロンビアで日本型音楽教育が児童のどのような「非認知能力」を育むことができるのかを測るために「Ai GROW」が採用されていたが、今回インドでの活動においても採用されたとしている。
■萩原工業 <7856> 1,620円 (+35円、+2.2%)
萩原工業 <7856> [東証P]が5日続伸。非常に強い台風10号が九州に接近し、31日から9月2日にかけて列島を縦断する見通しとなっており、記録的な暴風や大雨などで甚大な被害が懸念されていることから、ブルーシートを手掛ける同社に思惑的な買いが入った。台風接近に関しては同社のほか、マンホールやライン導水ブロックを手掛けるイトーヨーギョー <5287> [東証S]なども直近で上昇している。
■松井 <8628> 808円 (+14円、+1.8%)
松井証券 <8628> [東証P]が続伸。27日の取引終了後、未定としていた25年3月期中間配当予想を前年同期比2円増の22円にすると発表しており、好材料視された。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。
■神奈交 <9081> 3,365円 (+55円、+1.7%)
神奈川中央交通 <9081> [東証P]が反発。27日の取引終了後に、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を562億円から583億円(前年同期比2.5%増)へ、営業利益を29億9000万円から42億3000万円(同10.3%増)へ、純利益を26億9000万円から40億5000万円(同58.0%増)へ上方修正したことが好感された。旅客自動車事業の旅客需要や自動車販売事業における大型トラック・バスなどの新車販売台数が想定を上回ったことが牽引した。また、予定していた設備投資や修繕工事などの実施時期を見直したことも寄与した。
※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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