■株式見通し:米マイクロンの強い動きが東エレクなど半導体株の支援材料に
■松竹、23/2上方修正 営業損失▲7.7億円←▲17.0億円
■前場の注目材料:三井化学、グループ会社が米谷製作所とEV車体を一体成形、超大型金型を来年
■米マイクロンの強い動きが東エレクなど半導体株の支援材料に
11日の日本株市場は、やや買い優勢の相場展開が見込まれる。10日の米国市場はNYダウが101ドル高だった。前週末発表の3月の雇用統計で労働市場が堅調な新たな証拠となったため、金利上昇を嫌気した売りが先行した。ただし、国内経済の見通しが改善したほか、金融システムへの不安も一段と後退し上昇に転じた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が強まり金利先高観にハイテクは終日軟調に推移したが、半導体株の一角が買われ、ナスダックは小幅な下げにとどまった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の27865円。円相場は1ドル133円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時27630円まで売られる場面が見られたが、その後は切り返して高値圏で取引を終えた。25日線を支持線とした底堅い値動きから上放れを見せてきており、センチメント改善につながろう。また、米国ではマイクロンテクノロジーが8%を超える上昇となるなど半導体株が堅調だったことから、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への手掛かり材料になるだろう。
もっとも、米国では12日にCPIの発表を控えているほか、週末には米大手銀行の決算も予定されているため、全体としては上値の重さが意識されていた。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるため、押し目狙いでのスタンスになりそうだ。物色の流れとしては値がさハイテク株のリバウンド期待のほか、為替市場ではドル円が円安に振れて推移していることもあり、輸出関連に資金が向かいそうである。
一方で、メガバンク等金融株は緩やかなリバウンドを見せてきているものの、米大手銀の決算を控えるなか、結果を見極めたいとする手控えムードが強まりやすく、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>など25日線の突破を見極めつつ、75日線辺りを狙った短期的なトレードに向かわせそうである。そのほか、決算などを手掛かりとした個別対応になりそうだが、昨夕の決算ではシリコンスタ<3907>、松竹<9601>、北興化<4992>、ライフコーポ<8194>、富士急<9010>などが注目されよう。また、直近IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも活発になりそうだ。
■松竹、23/2上方修正 営業損失▲7.7億円←▲17.0億円
松竹<9601>は2023年2月期業績予想の修正を発表。営業損失は17.0億円から7.7億円に赤字幅が縮小する。映像関連事業において配給作品の一部及び映画館事業の興行収入が想定していた水準に及ばなかったことにより売上高は減少しているものの、利益率の高い放映権販売が好調であった。また、演劇事業が回復基調であったほか、全社的なコスト削減等を通じて、各段階利益は予想を上回る見込みとなった。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27633.66、+115.35)
・NYダウは上昇(33586.52、+101.23)
・シカゴ日経先物は上昇(27865、大阪比+195)
・1ドル=133.50-60円
・SOX指数は上昇(3126.97、+55.21)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・三井化学<4183>グループ会社が米谷製作所とEV車体を一体成形、超大型金型を来年
・JDI<6740>中国HKCと提携、次世代有機EL、25年めど量産へ
・神戸製鋼所<5406>三井物産と、オマーンで直接還元鉄の生産検討、27年度めど
・島津製作所<7701>子会社を通じて再生医療新興に出資、白血球細胞を安定製造
・牧野フライス<6135>新制御技術、工作機械、変形予測し高精度維持
・中部電力<9502>グループ会社のJERA、韓国ガス公社と協業、LNGを安定供給
・大阪ガス<9532>マレーシアでeメタン、バイオマスを利用
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 中・3月消費者物価指数(前年比予想:+1.1%、2月:+1.0%)
・10:30 中・3月生産者物価指数(前年比予想:-2.5%、2月:-1.4%) <ST>
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