東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、建設、銀行、電気ガス、鉄鋼、保険など20業種が上昇。一方、陸運、空運、輸送用機器、海運など12業種が下落し、機械が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、信越化<4063>、TDK<6762>、中外薬<4519>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、京成<9009>、ダイキン<6367>、トヨタ<7203>、ファナック<6954>が軟化した。
前日の米国市場は、投資判断の引き上げなどを材料にエヌビディアが4%超上昇するなどグロース株を中心に買われ、主要株価指数は上昇。東京市場でもこの流れが波及したほか、日銀の金融政策正常化への思惑から国内長期金利が上昇しているため、利ざや改善への期待感から銀行など金融株にも値を上げる銘柄が目立っていた。また、メジャーSQを波乱なく通過したことが買い安心感につながり、主力の半導体関連株などに買い戻しの動きが強まったとの指摘も聞かれた。
注目の米雇用統計については、非農業部門就業者数が1月の35万3000人増から20万人増に鈍化することが見込まれている。このため、6~7日に行われた議会証言でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が語った「利下げの時期がそう遠くない」とする内容と整合性が取れているのかどうかが最大の焦点だろう。
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