■株式見通し:売り一巡後の底堅さを見極め、決算を手掛かりとした日替わり的な物色
■オリンパス、22/3営業利益 87.7%増 1538億円、23/3予想 33.9%増 2060億円
■前場の注目材料:ダイセル、今年度に韓国工場閉鎖、エアバッグ用ガス発生装置生産
■売り一巡後の底堅さを見極め、決算を手掛かりとした日替わり的な物色
12日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に底堅さが意識される展開が期待されそうだ。11日の米国市場はNYダウが326ドル安だった。中国のコロナ流行状況が改善したとの報道で世界経済成長の減速懸念が後退し買い先行で始まった。ただし、4月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の引き締めにもかかわらず高インフレが定着すると同時に、成長減速にもつながるとの懸念も広がり下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比415円安の25835円。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、26000円を割り込んでくることになりそうだ。ただし、日経225先物はナイトセッションで直近安値を割り込んでおらず、日経平均においても10日安値25773.83円をキープできれば、次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。まずは売り一巡後の動向を見極めたいところであろう。ただし、この水準を下回ってくるようだと、ヘッジ対応の動きが強まる可能性があるため、先物市場での売り仕掛け的な動きには注意しておきたいところであり、日中はグローベックスの米株先物の動きを睨みながらの展開。
また、中国のコロナ流行状況が改善したとの報道により、上海市場の動向も注目される。強い上昇を見せてくるようだと、押し目買い意欲にも繋がることになりそうだ。もっとも、決算発表がピークを迎えているなか、昨日はトヨタ<7203>の決算内容を嫌気した動きによりTOPIX売り・日経平均買いといったNTショートの巻き戻しの動きが見られていた。本日は米ハイテク株の下落影響からNT倍率は低下することになりそうだが、主力企業の決算の影響が全体にも波及する状況である。
物色は引き続き決算を手掛かりとした日替わり的な売買となろうが、昨日の取引終了後に決算を発表したところでは、INPEX<1605>、オリンパス<7733>、味の素<2802>、凸版印<7911>、Jパワー<9513>、マツダ<7261>、京急<9006>、スクリーンHD<7735>、東芝テック<6588>、セ硝子<4044>、椿本チエイン<6371>、ウシオ電<6925>辺りの動向が注目されそうだ。
■オリンパス、22/3営業利益 87.7%増 1538億円、23/3予想 33.9%増 2060億円
オリンパス<7733>の2022年3月期業績は、営業利益が前期比87.7%増の1538.98億円だった。2023年3月期は、売上高が前期比11.4%増の9680億円、営業利益は同33.9%増の2060億円を計画。主力の消化器内視鏡システムを欧州や日本、アジア地域で拡販するほか、次世代外科内視鏡システムの導入で収益性向上を目指す。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(26213.64、+46.54)
・VIX指数は低下(32.56、-0.43)
・米原油先物は上昇(105.71、+5.95)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・コロナ流行下の経済活動正常化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・ダイセル<4202>今年度に韓国工場閉鎖、エアバッグ用ガス発生装置生産
・Jパワー<9513>共同株主提案、脱炭素戦略で欧州機関投資家3社ら
・パナHD<6752>SCM事業上場準備、機動的な資金調達実現
・シャープ<6753>呉CEOが社長兼務、野村氏と戴会長は退任
・日本電産<6594>川崎にソリューションセンター設立、半導体戦略強力に推進
・サイバネット<4312>大腸内視鏡画像AI診断、「IDATEN」承認取得
・クレハ<4023>米社と有機フッ素化合物処理技術開発で契約
・デクセリアルズ<4980>京セミの光半導体事業で次期中計売上高100億円
・参天製薬<4536>米で春季カタル用点眼薬発売
・MDV<3902>DeNAと保険者DB構築で提携
・セントラル硝子<4044>板ガラス事業を子会社に移管
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27-28日開催分)
・08:50 3月経常収支(予想:+1兆7375億円、2月:+1兆6483億円)
<海外>
・特になし <ST>
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