日経平均は3日ぶりに反落、商い閑散のなか主力株がやや売られる展開に
19日の米国株式市場は、「奴隷解放記念日(ジューンティーンス)」の祝日のため休場。ドル・円は積極的な売買は手控えられたが、ドルは底堅く推移、欧米市場では157円70銭台から158円台まで上昇後、この水準を維持した。
米国市場休場で材料難のなか、東京市場は売り優勢で取引を開始した。目立った売買材料は観測されていないが、足元の日本株の上値の重さを嫌気した売りが入ったもよう。ニデック<6594>、トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>などTOPIXコア30銘柄が弱含む展開となり、日経平均は38300円水準での推移となった。なお、プライム市場の前場の売買代金は1.5兆円と今年最低水準に留まった。
日経平均採用銘柄では、三菱地所<8802>、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>
など不動産銘柄の一角が売られたほか、京成電鉄<9009>も引き続き売り優勢となった。このほか、サッポロホールディングス<2501>、フジクラ<5803>、川崎重工業<7012>が弱かった。日経平均採用銘柄以外では、FPパートナー<7388>が下げ止まらない状況。
一方、三菱自<7211>が続伸したほか、いすゞ自動車<7202>、マツダ<7261>も上昇。このほか、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、信越化<4063>など半導体株の一角が買われた。日経平均採用銘柄以外では、物言う株主エフィッシモの買い増しが明らかとなったサンケン電気<6707>が大幅高。
業種別では、証券・商品先物取引業、不動産業、その他製品、非鉄金属、電気・ガス業などが下落した一方、鉱業、空運業、医薬品、繊維製品の4セクターのみ上昇した。
為替が1ドル158円10銭台で推移しており、前日比ではやや円安ドル高に振れている。一方、輸出関連銘柄の動きは悪い。とりわけトヨタ自の動きの悪さがやや目立つ。認識不正問題による生産停止が長期化する可能性が売り圧力につながっているとの見方。心理的な節目である3000円を割り込むと調整局面が長くなる可能性はあろう。少額投資非課税制度(NISA)を通じて保有している個人投資家が多い銘柄であることから、これ以上の個人投資家のモメンタム悪化は避けたいところだ。ポジティブなニュースが見当たらないなか、後場の東京市場も前場同様、商い閑散のなか主力株が下値を探る展開となるだろう。
<AK>
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