東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の8割近くを占めた。セクター別では、パルプ紙、不動産の2業種を除く31業種が上昇。保険、電気機器、サービス、輸送用機器、卸売の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>が大幅高となり、この2銘柄で日経平均を約496円押し上げた。一方、日揮HD<1963>、大塚HD<4578>、オリンパス<7733>、住友不<8830>が軟化した。
前日の米国市場では、主要株価指数はまちまちだったが、AI関連株人気が波及し、東京市場でも半導体関連株などグロース株中心に値を上げたほか、円安進行を背景に自動車など輸出関連株にも上昇する銘柄が増えた。また、各メディアが先週末、金融庁が損保大手4社に政策保有株の売却を求める」などと伝わったため、売却による株主還元策強化への思惑などから、保険株に投資マネーがシフトした。ほか、東エレク、リクルートHD<6098>や大日印<7912>など好決算銘柄に海外投資家とみられる買いが入り、日経平均の上げ幅は1000円を超えた。
日経平均は心理的な節目の38000円台を捉えるなど、一段と騰勢を強めている。「足元の水準である37000円台は累積売買代金の多い価格帯ではなく真空地帯のため、少量の買いでも日経平均は上げ基調になる」とされ、一段と先高期待は高まっている。一方、米CPIについては、小幅な減速が想定されている。最近の米国の経済指標は想定外の強さが目立っており、CPIの結果を受けた市場反応が注目されよう。
<CS>
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