1.背景・目的
最適な森林保全を進めるうえでは、山林の調査をし、適切な森林データを取得することが必要不可欠です。しかし、実際の林業の現場においては、急斜面の歩行による転落事故など多くの危険が伴います。さらに現状としては、航空機を用いたリモートセンシング※1調査方法など、技術の存在は認知されているものの実際の運用には多額のコストがかかるなどの理由から実用化が十分に進んでいないとも言えます。そこで、SOMPOグループでは、約10年に渡るドローンの各種活用実績を踏まえ、実運航からデータの解析を含めた実証実験を行い、藤川山林が管理する山林の「樹種、本数、樹高、樹冠面積」といった森林管理の上で必要かつ重要なデータを取得・提供し、森林施業の適期判断やJ-クレジット制度への活用が円滑に出来るよう支援いたします。
※1 遠隔地からセンサーを使って対象物の形状・性質を測定すること
2.森林調査実証実験の概要
SOMPOリスクにおいて、藤川山林が管理する約70haの山林に対し、ドローンの運航を行い「樹種、本数、樹高、樹冠面積」等を解析します。また別途、藤川山林で実施する、地上からLidar※2を用いた調査データとドローンによる空撮データとのマッチングにおいて、より詳細な山林データの解析が可能か否かなども将来に向けた森林保全技術の最適化に向けた検証に協力していく予定です。
※2 Light Detection And Ranging(光による検知と測距)の略称で、対象物にレーザー光を照射し、光センサーで反射光を受光することで対象物までの距離や性質を測定する測量方法。
3.実証実験について

4.今後について
今後は、藤川山林との実証実験を通して、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取組みに貢献していくとともに、損保ジャパンの保険商品とSOMPOリスクのドローン調査・解析のコンサルサービスをパッケージ化するなど、山林業・自治体向けに森林保全に関する最高品質のサービスの提供を検討していきます。
以上
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