リース事業協会の調査によれば、2018年度のリース取扱高は前期比2.8%増の5兆129億円と3年ぶりの増加となった。国内経済の緩やかな回復が続くなかで、企業収益はおおむね横ばいながら高水準が維持され、設備投資が好調であったことなどが背景となっている。ただ、米中貿易摩擦の激化や英国のEU離脱問題などにより先行きのマクロ環境は不透明な状況にあり、今後の設備投資の動向を懸念する見方もある。
一方、競合状況については、独立系や銀行系、メーカ系などを中心として上場会社が10社存在するなど競合は厳しい。営業資産残高で見ると、オリックス<8591>、三菱UFJリース<8593>、三井住友ファイナンス&リース(株)、東京センチュリー<8439>、日立キャピタル<8586>が上位にランキングされており、同社は業界6位となっているが、伸び率では上位の中でも高い水準にある。なお銀行系については、銀行再編に伴う合併によって規模を拡大してきた経緯がある。最近の上位顔ぶれには大きな変動はない。また、マイナス金利政策の影響等により、銀行本体の参入による競合の激化も見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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