Océ VarioPrint i300 製品情報
近年、マニュアルやパンフレット、書籍などの印刷は多品種少量化の流れにより少部数や短納期印刷に適したデジタル印刷機の導入が進んでいます。このような商業印刷業では、多彩な用紙対応が可能なカット紙対応のプリンターが主流となる一方、より高い生産性と低いコストの要望が高まっています。
新製品“Océ VarioPrint i300”は、オセ独自の用紙搬送技術により、カット紙プリンターでありながらA4で最大毎分300ページ※1の出力速度で安定した高速出力を実現しています。さらに、損紙の少なさや用紙の運用面の利便性などカット紙プリンターとしての機動性とインクジェット方式の特性である高い生産性と低いランニングコストを実現しています。また、独自の印刷方式によりコート紙を含めたさまざまな用紙へ印刷が可能で、商業印刷分野の多様なニーズに対応します。
※1 A4サイズ、普通紙、両面印刷時。
■ オセ独自の技術「iQuariusTM(アイクオリアス)」による高い生産性を実現
給紙トレイを加湿することにより用紙の波打ちを低減するほか、印刷前に用紙の形状をセンサーで検査し、角に折れ曲がりなどのある用紙をあらかじめ排出することで、印刷エラーを事前に防ぎ、給紙を安定させています。さらに、ノズルの目詰まりを抑止する「用紙・プリンター温湿度管理機構」や、オペレーターのメンテナンス負荷を軽減する「インクジェットヘッド自動清掃機構」などの新開発の機構を搭載しています。これらによりダウンタイムを抑制し、生産性の向上に貢献します。
■ 独自印刷方式による幅広い用紙対応を実現
コーティングの役割をするカラーグリップをあらかじめ印刷面に塗布することで、インクの着弾を整え、インク同士の混色を防ぎ安定した高画質印刷を実現しています。これにより、インクジェットプリンターで難しいとされるオフセットコート紙に加え、上質紙やリサイクル用紙などさまざまな用紙に対応し、小冊子やカタログ、書籍などの多様な印刷ニーズに対応します。
<プロダクション印刷機の国内市場動向>
2015年のプロダクション印刷機の国内市場規模は4500億円で、そのうちインクジェット方式の割合は約15%と見ています。現在は電子写真方式が広く普及していますが、インクジェット方式は2019年にかけて年平均成長率7%を超える大きな伸びが予測されています。
インクジェット方式はおもに高速で大量のデータを出力するトランザクション印刷(帳票印刷)の分野で普及が進んできましたが、印刷品質や印刷速度の向上により、商業印刷の分野にも急速に普及すると見込まれています。(キヤノンMJ調べ)
<Océ VarioPrint i300の主な特長>
1.毎分300ページ(A4)の生産性を支える用紙搬送技術
・すでに実績のあるVarioPrint 6000の給排紙と用紙搬送技術を採用し、A4で最大毎分300ページ※1の印刷を実現しています。
・給紙トレイを加湿することにより用紙の波打ちを低減し、給紙を安定させています。
※1 A4サイズ、普通紙、両面印刷時。
2.安定した印刷品質―インクジェットヘッドの保護
・シートエントリーコントロール機構が角の折れた用紙を検出し、プリントエンジンに入る前にリジェクトトレイへ排出します。
・インクジェットヘッドが搭載されているヘッドボックスにエアコンディショニング機構を搭載し、内部の温度・湿度を最適な状態に保ちます。
3.メンテナンスの低減
・印刷開始時にプリンターが自動的にヘッド底面を清掃します。
インクジェットプリンターのメンテナンスで大きな割合を占めるインクジェットヘッドの清掃を自動化することで、オペレーターの負荷を大きく低減します。
4.印刷品質のモニタリング
・ノズル詰まりを確認するためのチェックシートを100ページごとに1枚印刷し、内蔵したスキャナーで読み取ります。(チェックシート印刷の頻度は変更可能)
5.新インク+カラーグリップとIRヒーターによる優れた用紙対応力
・印刷を行う部分にあらかじめカラーグリップを塗布することにより、上質紙ではインクの染み込みとにじみを防ぎ、コート紙はインク同士の混色を防ぐことで、安定した高画質印刷を実現しています。
・ドラム式のヒーターで印刷後の用紙を上下から加熱することにより効率よく乾燥を行います。
6. PRISMAsyncコントローラーによる直感的な操作
・VarioPrintシリーズに採用されているPRISMAsyncコントローラーを採用し、複数機を操作する場合でも直感的な操作が可能です。
・PDFデータに加え、IBMのホスト(z/OS、IBM i)出力のAFP/IPDSまで柔軟に対応します。IBMレガシーからオープンシステムへの移行にも柔軟に対応できます。
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