■利益確定の売りは出やすいが押し目狙いのスタンスに
■東京海上、24/3上方修正 経常利益7650億円←7500億円
■前場の注目材料:パナソニックHD、車部品子会社を米ファンドへ売却
■利益確定の売りは出やすいが押し目狙いのスタンスに
20日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが1ドル高、ナスダックは11ポイント高だった。米住宅着工件数が予想を上回り、ソフトランディング期待が下支えとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)の高官がインタビューで、引き続き追加利上げの選択肢も除外しない慎重な姿勢を再表明し、一時下落に転じた。しかし、市場の利上げ終了観測も根強く、金利が安定したため終盤にかけて、主要株式指数はかろうじてプラス圏を回復し終了した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比70円安の33530円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。NY原油先物相場が上昇したことから、エネルギー株が物色されやすいだろう。また、前日にはウォルマートの慎重な見通しが嫌気されたが、週末にはギャップが買われており、消費関連への物色も意識されやすい。また、アプライドマテリアルズが時間外で急落した影響については、17日の取引で下落したものの、売り一巡後は買い戻しから下落幅を縮めており、ハイテク株への見直しに向かわせよう。
米国市場は小動きではあったが、東京市場同様に過熱感が意識されるなか、利益確定の売りも出やすいところである。ただし、強いトレンドは継続しており、売り方の買い戻しは入りやすい需給であるとみておきたい。もっとも、今週は日米ともに23日が祝日となることから、積極的な売買は手控えられやすいだろう。また、21日のエヌビディアの決算を見極めたいとする様子見姿勢も強まりやすく、こう着のなかで押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
また、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが、円債で1220億円を調達したと伝わるなか、バリュー株には思惑的な資金が流入しやすいところも底堅さにつながろう。日経平均は9月の戻り高値に接近するなか、いったんは利益を確定させておく動きは意識されやすいだろうが、日経225先物は既に9月の戻り高値を突破し、6月の年初来高値に接近している。先高期待が高まるなか、売り仕掛け的なトレードは避けておきたいところである。
■東京海上、24/3上方修正 経常利益7650億円←7500億円
東京海上<8766>は2024年3月期業績予想の修正を発表。経常利益を7500億円から7650億円に上方修正した。コンセンサス(7350億円程度)を上回る。海外での保険引き受けが堅調なほか、株価上昇により政策保有株の売却益が上振れする。同時に最大700億円、4000万株を上限とする自社株買いを実施するとも発表。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(33585.20、+160.79)
・NYダウは上昇(34947.28、+1.81)
・ナスダック総合指数は上昇(14125.48、+11.81)
・SOX指数は上昇(3748.65、+24.55)
・VIX指数は低下(13.80、-0.52)
・米原油先物は上昇(76.04、+2.95)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・パナソニックHD<6752>車部品子会社を米ファンドへ売却
・ホンダ<7267>全方位安全運転支援システムの新機能追加
・ニッパツ<5991>メキシコにモーターコア新工場、75億円投資
・日本紙パルプ商事<8032>ベトナム子会社売却、現地企業に
・丸紅<8002>インドネシア社に出資、東南アで医療消費財拡大
・ウェルスナビ<7342>預かり資産を10年後20兆円に
・ACSL<6232>小型空撮用ドローン「SOTEN」の米輸出許可取得
・日揮HD<1963>炭素鋼を3D造形、プラント建設工事向け
・IHI<7013>大容量水素再循環装置の実証運転に成功、航空機の燃料電池用
・NISSHA<7915>ガスセンサーの売上高を2倍の100億円に
・レゾナックHD<4004>川崎でLiB向け導電助剤を増産、51億円投資
・三菱製鋼<5632>特殊合金グリーン粉末を来年度投入、モーター部品向け
・大林組<1802>3D造形プレキャスト部材を大型構造物に初適用、工期を大幅短縮
・東京ガス<9531>英の洋上風力ファンドに350億円出資
・日本板硝子<5202>有害物質含まない「ゴム補強材用接着剤」開発
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:15 中・1年物ローンプライムレート(現行3.45%) <ST>
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