DAIKO XTECH<8023>の株主還元策は、中長期的な企業価値向上を基軸としつつ、成長投資と株主への利益還元の双方を適切にバランスする方針である。
配当方針については、DOE3%を目安に安定的かつ継続的な配当を基本としており、2023年3月期以降の実績ベースのDOEは3~4%と着実に推移している。また、従来は期末一括配当を行っていたが、株主への利益還元機会を拡充するため、2026年3月期より「中間配当+期末配当」の年2回配当へと移行した。2026年3月期の年間配当金については、期初予想どおり中間配当金18.0円、期末配当金18.0円の計36.0円を予定しており、前期の年間配当金32.0円から増配となる見込みである。なお、同社は2017年3月期に復配して以来、配当水準を据え置いた2021年3月期以外はすべての期において増配を実現しており、長期的な株主還元姿勢の強さが確認できる。
自社株買いについては、剰余金の配当に加えて「機動的な自己株式取得」を株主還元策の選択肢としており、財務状況や市場環境を踏まえ適宜実施する方針を示している。これは資本効率の向上と株主価値向上を狙った柔軟な還元政策であり、成長投資との最適配分を図りながら運用されるものである。
さらに、配当と並ぶ還元手段として、同社は毎年9月末を基準日とした株主優待制度を新設した。100株以上保有の株主を対象に、継続保有期間に応じて1,000円もしくは2,000円のクオ・カードを贈呈する内容である。同制度は、安定株主の形成と長期保有インセンティブの強化を目的としており、株主との関係深化に寄与するものとして位置付けられている。
同社の株主還元策は、DOEを基軸とした安定配当、機動的な自社株買い、株主優待制度の導入という複層的な施策により、株主価値の持続的向上を目指す姿勢が明確に示されていると言えよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)
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