■株式見通し:東エレクなどハイテク株の底堅さを見極めたいところ
■日本製鉄、1Q営業利益 32.2%増 3388億円
■前場の注目材料:旭化成、3割超軽量化のEV用新部材、ガラス繊維織物とエンプラ複合
■東エレクなどハイテク株の底堅さを見極めたいところ
5日の日本株市場は、やや売り先行で始まるものの、底堅さは意識されそうだ。4日の米国市場ではNYダウが85ドル安だった。新規失業保険申請件数の増加で雇用減速を警戒した売りが先行したほか、ペロシ下院議長の台湾訪問を受け、軍事演習中の中国が試射したミサイルが台湾上空通過の可能性が高いとの報道を受け、地政学的リスクを警戒した売りも見られた。一方で、金利低下を受けてハイテク株が買われており、ナスダックは上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の27870円。円相場は1ドル132円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになろう。また、防衛省は、中国が弾道ミサイルを発射し、このうち5発は日本のEEZ(排他的経済水域)の内側に設定されている中国の訓練海域に落下したとみられると発表した。これを受けてアルゴが発動する可能性もあるため、短期的にはショートの動きが強まる可能性は警戒しておきたいところ。
また、米国の新規失業保険申請件数の増加を受けて、週末に発表される7月の雇用統計を見極めたいとする模様眺めムードも高まりやすいだろう。一方で、ナスダックが上昇するなど、米国ではハイテク株への物色が継続している。東京市場においても、この流れを引き継ぐ動きが意識されやすい。特に東エレク<8035>は来週の決算を前にショートカバーの動きとなれば、日経平均を下支える格好にもなりやすく、下値の堅さを意識されてくる可能性はある。
地政学リスクを警戒した動きから円相場は1ドル132円台と円高に振れて推移しているが、ペロシ氏の台湾訪問の可能性が伝わった時も同様の動きを見せて株価下落に繋がっていた。ただし、その後の切り返しも速く、売り込まれる局面があれば押し目拾いを意識させそうだ。週末要因から売り方にとっても積極的には仕掛けづらいだろう。
物色としてはハイテク株のほか、決算を手掛かりとした日替わり物色に向かいやすいところであり、昨夕決算を発表したところでは、三井不<8801>、協和キリン<4151>、SANKYO<6417>、フジHD<4676>、昭電工<4004>、キッツ<6498>、ゼリア新薬<4559>、UACJ<5741>、エイベックス<7860>、加賀電子<8154>などの動向が注目されそうだ。
■日本製鉄、1Q営業利益 32.2%増 3388億円
日本製鉄<5401>が発表した1Q業績は、売上収益が前年同期比27.7%増の1兆9191.81億円、営業利益は同32.2%増の3388.73億円だった。コンセンサス(1530億円程度)を上回った。未定としていた通期予想については、売上収益が前期比17.5%増の8兆円、純利益は同5.9%減の6000億円を見込んでいる。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27932.20、+190.30)
・ナスダック総合指数は上昇(12720.58、+52.42)
・SOX指数は上昇(3081.41、+27.94)
・VIX指数は低下(21.44、-0.51)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を長期化
・旭化成<3407>3割超軽量化のEV用新部材、ガラス繊維織物とエンプラ複合
・ミネベアミツミ<6479>ホンダ子会社買収、車部品競争力磨く
・関西電力<9503>新生銀グループにローン事業など売却
・タカラバイオ<4974>「サル痘」1時間検出、PCR検査用試薬投入
・住友商事<8053>航空機中古部品を拡大、米社に資本参加
・双日<2768>双日など、東北でタマネギ生産拡大、研究開発拠点設立
・トヨタ<7203>調達網維持全力、生産計画据え置き
・豊田合成<7282>AIベンチャーのGlobal Walkersに出資、乗員状態検知など共同開発
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 6月家計支出(前年比予想:+1.5%、5月:-0.5%)
・08:30 6月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:+1.9%、5月:+1.0%)
<海外>
・特になし <ST>
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