5日の米国市場はNYダウが546ドル高だった。健全性が警戒され前日に大きく売られた地銀をはじめ金融セクターの反発で警戒感が和らいだほか、アップルの好決算が好感された。4月雇用統計では鈍化が想定されていた労働市場の強さが見られたことで金利先高観から軟化する場面も見られたが、ソフトランディング期待も広がるなかで買戻しが強まり、相場全体を一段と押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の29100円。円相場は1ドル135円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まろう。5日の米国市場は大幅な反発となったが、前日までは金融システム不安から地銀株が急落し、波乱含みの相場展開だった。日経225先物は一時28560円まで売られる場面も見られており、不安定なスタートになりそうだ。ただし、日経225先物はその後の切り返しで29000円を上回っており、29000円辺りでの底堅さが意識されやすいだろう。米アップルなど大型テック株がけん引する格好での米株高により、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。また、ナスダックは年初来高値を更新していることも、ハイテク株への押し目買いに向かわせるだろう。
また、注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り0.25%の追加利上げが決定した。声明では利上げ打ち止めの可能性を示唆したことから、今後は年内の利下げなどへの期待なども高まってくる可能性があるため、売り込まれていたセクターなどへの買い戻しも意識されそうだ。もっとも、今週は決算発表がピークを迎えることで、週を通じて2000社超の決算発表が行われる。先回り的な動きは限られるとみられるが、売り込まれていた銘柄へは、発表を前に買い戻しの動きは入りやすいと考えられる。
そのほかは、決算を手掛かりとした日替わり的な物色になりそうだ。日経平均は短期的には過熱感が警戒されるものの、29000円辺りでの底堅さが見られるようだと、売り方の買い戻しの動きは入りやすいだろう。なお、2日取引終了後に発表したところでは、JT<2914>、赤阪鉄<6022>、加藤産業<9869>、燦HD<9628>、クリエイト<3024>、リリカラ<9827>、シスロケ<2480>、プレミアグループ<7199>、三谷セキサン<5273>などが注目されそうだ。
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