決算手がかりに動意期待、短期的な調整局面は仕込み場か
【事業内容】
水晶デバイスの大手で、音叉型振動子などのシェアはトップクラスを誇る。人工水晶素材から一貫生産に強みを持ち、水晶振動子・水晶発振器のほかMEMS発信器を手がける。スマホ向けや車載用機器向けなどの落ち込みで苦戦が続いたが、来期にかけては5G普及に伴うスマホ向けの回復、PC向けもテレワーク需要拡大などで貢献も。
【業績面】
業績面では11/9に中間決算を発表し、売上高は0.1%増収とほぼ横ばい、営業利益は黒字転換を果たし、今期は2017年3期以来の営業利益10億円乗せを見込む。前期からのコントラストもあって増収増益、超小型水晶振動子の増産はじめプロダクトミックスの改善で利益率が大きく向上した。業績の低迷期を抜け出すまでに設備投資計画も変更を余儀なくされたが、今週末12日に第3Q決算を控える中、今後は新技術を用いた薄型水晶デバイスの拡販が業績に貢献することも期待される。
【株価動向】
株価は昨年3/23に年初来安値1265円をつけた後は順調な回復基調を辿っており、7月には底値から2倍近く上昇した2478円の高値を形成。8月の1Q決算発表前後では再び調整局面を迎えたが、秋口から大きく切り返して12月には再び年初来高値を更新、年明けには2790円まで上値を伸ばした。高値圏での利益確定売りをこなしつつ2400円付近の攻防だが、5G投資が一段と進む見込みで今後も物色意欲は旺盛とみる。
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