アルケゴス関連損失の影響から注目されていた米金融決算では、ゴールドマン・サックスやウェルスファーゴが予想を上回る決算を発表しており、一先ず安心感に繋がりそうであるが、JPモルガンは決算を受けて下落しており、今後も金融決算について慎重姿勢は崩せないだろう。とはいえ、米国では長期金利の上昇によりハイテク株が弱い値動きをみせており、流れとしてはバリューシフトに向かわせやすい面はありそうだ。
もっとも東証1部の売買高は辛うじて10億株を上回る薄商いであり、ここ数日の動きを見てもリバランス中心である。昨日は米国の金融決算を控えてヘッジ売りニーズはあったと考えられるため、朝方についてはショートカバーを意識したリバウンドは想定されそうだ。しかし、前場半ばまでにはカバーも一巡すると想定されるため、その後は日経平均の29500円辺りを支持線とした狭いレンジ内での取引が続きそうである。
物色については決算発表企業が徐々に増えてきていることもあり、インデックスに絡んだ売買の他は、決算を手掛かりとした個人主体による個別物色になろう。前日の大引け後に発表した決算では、FDK<6955>、RPAホールディングス<6572>、WACUL<4173>、ウォンテッドリー<3991>、ロック・フィールド<2910>、コネクシオ<9422>辺りが注目されそうである。また、テクニカル面では日経平均は25日線を支持線に底堅さが見られる一方で、上値は5日線を挟んだ攻防から切り下げてきており、煮詰まり感が台頭している。マザーズ指数についてももち合いレンジで推移しているが、25日線を支持線に5日、75日線を上回ってきており、もち合い放れを意識させてきている。
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