1. 会社概要
フェローテックホールディングス<6890>は2024年3月末時点で傘下に連結子会社73社、持分法適用子会社9社を擁する純粋持株会社である。元々は1980年に米国Ferrofluidics Corporation(現 Ferrotec (USA) Corporation)の日本法人「日本フェローフルイディクス株式会社」として設立したが、その後、親会社から分離独立し独自路線を歩んでいる。
現在の主力事業は、真空シール、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC製品、磁性流体、サーモモジュールなど主に無機材料を使った様々な製品・装置・部品・素材等の製造である。加えて、半導体製造装置メーカー向けに各種部品等の洗浄や受託加工・組立サービスなどの事業も行っている。
2. 事業セグメント
前述のように同社は多くの製品を自社開発・製造すると同時にM&Aによって多くの企業を子会社化してきたことから、事業内容は多岐にわたる。事業セグメントは、半導体等装置関連(2024年3月期の売上高比58.5%)、旧 電子デバイス(同30.4%)、その他(同11.1%)の3つに分けられており、それぞれサブセグメントが置かれている。
3. 特色、強み
(1) 無機系素材のパイオニア
同社は石英、シリコン、窒化ケイ素、シリコンカーバイド(SiC)など幅広い無機系素材の生成・加工などに長年携わってきた。そのため、同社内にはこれらの素材に関する多くのノウハウ(素材の性質、生成方法、加工方法等)が蓄積されており、これが同社の特色かつ強みと言えるだろう。
(2) 製造装置も手掛ける
同社は、単に素材だけでなく各種の製造装置も手掛けており、製造装置に関するノウハウも持っている。そのため顧客に対し、素材・加工部品・最終製品・製造装置など様々な提案(ソリューションの提供)を行うことができる。
(3) ワンストップソリューションが可能
同社は、半導体製造装置内の部品の洗浄(取り外し・洗浄・据付)や製造装置の組立等のサービス事業も展開している。顧客にとっては素材の供給、部品加工、装置類の組立、部品洗浄などをワンストップで外注化(アウトソーシング)することが可能であり、これも同社の強みと言える。
(4) 大手顧客との信頼関係
同社の主要製品は、主に半導体製造装置向け及び半導体製造プロセスで使われるため、同社の主要顧客は世界でトップクラスの半導体製造装置メーカーも多い。同社はこれらの大手半導体製造装置メーカーに長年にわたり製品や部品を供給しており、これら顧客との深い信頼関係も同社の財産であり強みとなっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
この銘柄の最新ニュース
フェローテクのニュース一覧- フェローテク Research Memo(6):「総還元性向30%を意識」と改定、自己株取得も発表 2025/01/15
- フェローテク Research Memo(5):中期経営計画の目標値は変えず 2025/01/15
- フェローテク Research Memo(4):2025年3月期の営業利益は期初予想と変わらず4.5%増予想 2025/01/15
- フェローテク Research Memo(3):2025年3月期中間期は9.3%の営業増益、期初予想を上回る 2025/01/15
- フェローテク Research Memo(1):2025年3月期中間期は半導体関連の回復等で9.3%の営業増益 2025/01/15
マーケットニュース
- ADR日本株ランキング~信越化学工業など全般買い優勢、シカゴは大阪比325円高の38795円~ (01/18)
- シカゴ日経平均先物 大取終値比 325円高 (1月17日) (01/18)
- 今週の【上場来高値銘柄】アシックス、任天堂など11銘柄 (01/18)
- 米国市場データ NYダウは334ドル高と反発 (1月17日) (01/18)
おすすめ条件でスクリーニング
フェローテックホールディングスの取引履歴を振り返りませんか?
フェローテックホールディングスの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。