国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」について「重症化の度合いはそれほど高くないようだ」と発言し、懸念が和らいだ。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで211円高からスタートすると上げ幅を拡大。中国の預金準備率引き下げを好感した香港株の大幅反発や時間外取引でのNYダウ先物の上昇が支援材料となり、引けにかけて一時28618.46円(前日比691.09円高)まで上昇した、
大引けの日経平均は前日比528.23円高の28455.60円となった。上げ幅は11月1日以来の大きさ。東証1部の売買高は12億9111万株、売買代金は3兆1135億円だった。業種別では、空運業、海運業、金属製品が上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは水産・農林業のみだった。東証1部の値上がり銘柄は全体の97%、対して値下がり銘柄は3%となった。
個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が8%近い上昇。投資先の中国テック株と同様、前日の大幅下落から一転して急反発した。川崎船<9107>、商船三井<9104>、郵船<9101>といった海運株やレーザーテック<6920>が大きく買われ、東エレク<8035>やトヨタ自<7203>といったその他売買代金上位も全般堅調。丸紅<8002>やCTC<4739>は一部証券会社の投資判断引き上げが買い材料視され、目標株価引き上げ観測の日電波<6779>は急伸した。また、前期業績の上方修正などを発表した日本ハウスHD<1873>が東証1部上昇率トップとなった。一方、売買代金上位では日立<6501>やソフトバンク<9434>がさえない。関西スーパ<9919>は大阪高裁がH2Oリテイル<8242>との統合を認めたと伝わりストップ安。株式の売出し実施を発表したアイホン<6718>や福井コンピ<9790>、投資判断引き下げ観測の日水<1332>も東証1部下落率上位に顔を出した。
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