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2020/06/28 - アルチザ(6778) の関連ニュース。「社会革新の原動力となるビッグテーマ『半導体・5G・DX』」◆マド埋めには外部環境の改善必要、小売り1Q決算にも注目 7月前半にかけての東京株式市場は、全体としてはもみ合う展開が想定される。こうした中、中小型の材料株やテーマに乗る銘柄などが物色されそうだ。 日経平均株価は2月21日と翌営業日の25日の間にチャート上のマドが空いている。マドの上限は2万3386円。これは米疾病対策センター(CDC)が米国内での新型コロナウイルス感染拡大は不可避と注意喚起する直前の株価。週明けの25日以降は

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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】─社会革新の原動力となるビッグテーマ「半導体・5G・DX」

配信元:株探
投稿:2020/06/28 18:30

「社会革新の原動力となるビッグテーマ『半導体・5G・DX』」

◆マド埋めには外部環境の改善必要、小売り1Q決算にも注目

 7月前半にかけての東京株式市場は、全体としてはもみ合う展開が想定される。こうした中、中小型の材料株やテーマに乗る銘柄などが物色されそうだ。

 日経平均株価は2月21日と翌営業日の25日の間にチャート上のマドが空いている。マドの上限は2万3386円。これは米疾病対策センター(CDC)が米国内での新型コロナウイルス感染拡大は不可避と注意喚起する直前の株価。週明けの25日以降は欧州や中東などでの感染拡大を受けて下値模索の動きとなった。このマドを埋めるには外部環境のさらなる改善などが必要とみられる。

 一方、コロナの感染第2波、米中関係の悪化などの警戒要因はあるが、世界的な金融緩和による金余り、積極的な財政政策で経済回復への期待感が下値を支える。6月15日の安値2万1529円がサポートとなりそうだ。7月中旬までの日経平均の想定レンジは2万3200円~2万1500円。

 7月前半のスケジュールで注目されるのはまず、2日の米雇用統計。先月分では非農業部門の雇用者数が予想に反してプラスとなり、株価にサプライズとなった。回復傾向が継続なるかに関心が高い。1日のISM製造業景況指数、6日のISM非製造業景況指数なども注目される。国内では2月期本決算企業の第1四半期(3-5月)の決算発表が本格化する。小売り企業が多く、新型コロナの業績への影響度合いを見極めたい。

◆新しい生活様式がもらすビジネスチャンス

 物色面では、引き続き新型コロナを想定した「新しい生活様式」をビジネスチャンスにしている企業群が優位とみる。

 ナスダック総合指数の最高値更新にみられるように、「GAFA+M(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンドットコム+マイクロソフト)」の巨大ハイテク企業が強さを見せている。コロナ禍でも テレワーク、巣ごもりなどのニーズを追い風にしている。

 テレワーク以外にもオンライン学習、オンライン診療など通信量の増大は日本も同様だ。まず、ICパッケージの需要が増加している。これは 半導体の微細化や高密度化に対応し、電気特性や耐熱性に優れたチップを保護するもの。CPU(中央演算処理装置)やサーバー向けに使われる。この分野に強いのが新光電気工業 <6967>イビデン <4062> だ。新光電気工業は高岡工場(長野県)が今下期に量産稼働を開始する見込み。イビデンは18年に設備増強を発表したが、今年さらなる増産投資を公表。今期から順次稼働していく見込み。

 半導体の微細化ではEUV(極端紫外線)露光装置向けのマスクブランクス(回路原版)検査装置でシェア100%のレーザーテック <6920> が上場来高値街道をばく進中だ。EUV露光はこれまで10ナノ(ナノは10億分の1)メートルが限界といわれた半導体の線幅を3ナノにまで薄くできる。台湾TSMC(台湾積体電路製造)や韓国サムスン電子が現在7ナノを量産化し、5ナノの開発段階に入っている。マスクブランクスの世界シェアトップはHOYA <7741> である。大阪有機化学工業 <4187> は20年11月期の上期業績を増額した。理由は半導体材料を中心に電子材料の販売が好調に推移したため。同社では19年10月に半導体レジスト用モノマーの新規設備が完成、量産体制が整った。EUV用のモノマーの量産を開始する見通しだ。

 通信の大容量化、高速化、同時多接続を進展させるのが次世代通信規格の「5G」。先週25日にはNTT <9432>NEC <6701> が5G網での国内連合を発表し、注目度も高まっている。5G向けの通信計測器で米キーサイトテクノロジー社と世界で双璧をなすのがアンリツ <6754> だ。テスターのアルチザネットワークス <6778> [東証2]、ネットワーク構築のコムシスホールディングス <1721> 、コネクターのヨコオ <6800> などの関連銘柄に関心が向かう公算大。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)では、ソフトやネットワークを担うSI(システムインテグレータ)の業績が好調だ。伊藤忠テクノソリューションズ <4739>野村総合研究所 <4307>SCSK <9719> なども有望といえそうだ。

(2020年6月26日 記/次回は8月2日配信予定)



■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

株探ニュース
配信元: 株探

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