日経平均は反発、全面高だが半導体株の下落が重しに
週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は211.02ドル高(+0.56%)の37986.40ドル、ナスダックは319.49ポイント安(-2.05%)15282.01、S&P500は43.89ポイント安(-0.88%)の4967.23で取引を終了した。イスラエルの対イラン報復攻撃が限定された規模でイランも損害はないと主張するなど中東情勢の一段の緊迫化を警戒した売りが後退し、寄り付き後、上昇。ダウは安心感から買戻しが継続したほか主要企業決算への期待を受けた買いに、終日堅調に推移した。一方、ハイテクで利下げ期待を受けた買いが後退したほか、動画配信のネットフリックスの下落に押され、ナスダックは大幅下落。まちまちで終了した。
週末の中東情勢は小康状態となったことなどから、過度な警戒感が後退し、東京市場は反発で取引を開始した。全面高のなか、日経平均は反発でスタートし37500円台まで上昇したが、投資判断引き下げ観測などを背景に東京エレクトロン<8035>が大幅続落となったことで、一時前営業日比マイナス圏に入る場面も見られた。その後はプラス圏に戻したが、半導体株が重しとなりTOPIX優位の地合いとなった。
日経平均採用銘柄では、ネクソン<3659>が先週末の下落以上の大幅反発となったほか、関西電力<9503>、中部電力<9502>など電力株も強い。また、住友ファーマ<4506>、中外製薬<4519>、住友化学<4005>、オリンパス<7733>、セイコーエプソン<6724>も買われた。
一方、東京エレクトロンが弱いほか、ディスコ<6146>、ソシオネクスト<6526>、スクリーンHD<7735>、アドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>など半導体株が前場総崩れとなった。このほか、ソフトバンクグループ<9984>、フジクラ<5803>も売り優勢。
セクター別では、電気・ガス業、海運業、空運業、証券・商品先物取引業、サービス業などが上昇した一方、鉱業のみ下落した。
東京エレクトロンが6日続落となっており、足元の日経平均の下押し要因となっている。3月25日に算出を開始した日経半導体株指数は先週末6.24%下落し10307.60ポイントまで下落。前場、引き続き半導体株が総崩れしていたことから、10000ポイントを割り込む公算は大きい。まだ、この指数に連動した金融商品は誕生していないことから参考程度の指数ではあるが、1月以降の東京市場をけん引していた業種のため、投資家マインドは悪化しそうだ。半導体株が下げ幅を縮小するような材料はとくに観測されていないことから、後場もTOPIX優位の地合いとなると考える。
<AK>
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