ジャノメ、家庭用機器事業が奏功し増収増益 株主還元充実と資本効率の向上のため自己株式取得を発表
第2四半期 連結業績のポイント
土井仁氏:株式会社ジャノメ取締役専務執行役員の土井です。2025年3月期第2四半期決算についてご説明します。
第2四半期連結決算では売上高は179億8,100万円、営業利益は9億1,000万円で増収増益となりました。ミシンを中心とした家庭用機器事業とIT関連事業の業績は堅調でしたが、産業機器事業は厳しい状況が続いています。
第2四半期 連結業績の概要
詳しくご説明します。
売上高は179億8,100万円で前年同期比4億3,800万円増加、営業利益は9億1,000万円で前年同期比6億3,000万円増加、経常利益は7億4,500万円で前年同期比3億5,200万円増加、親会社株主に帰属する中間純利益は7億7,600万円で前年同期比7億4,500万円増加となりました。
第2四半期 営業利益の増減要因
増益の最大の要因は、販売体制の変化と為替影響です。
まず、売上高の減少により、粗利が1億2,400万円減少しました。主に産業機器事業の売上の減少によるものです。
次に、販売体制の変化により、4億600万円増加しました。主にインドを中心としたアジア地域での高付加価値ミシンの販売が好調だったことや、日本国内での積極的なミシン普及活動、販売代理店向け支援体制の強化などにおける収益の改善によるものです。
経費は前期に比べて増加していますが、主に物流コストの上昇ならびに販売活動の活発化によるものです。
為替の影響として、販売建値通貨に対する円安で売上高が9億7,500万円増加しました。
原価は、生産拠点のある台湾・タイの台湾ドル・タイバーツ高により、3億8,400万円増加しました。
販管費は2億500万円増加しました。
以上の要因によって、営業利益は合計6億3,000万円の増益となりました。
第2四半期 事業セグメント別業績
次に、事業セグメント別業績です。
家庭用機器事業の売上高は、前年同期比11億7,700万円増加、営業利益は9億8,600万円増加し、増収増益となりました。内容については次のページで説明します。
産業機器事業の売上高は、前年同期比5億3,000万円減少、営業損失は2億7,100万円で、減収減益となりました。産業機器事業についても、後ほど内訳を説明します。
IT関連事業の売上高は、2億500万円減少、営業利益は7,300万円減少で、減収減益となりました。主な要因は、前期に大型案件の検収があったことです。
第2四半期 ミシン地域別販売台数推移
ミシンの販売台数は3万9,000台減少し、47万台となりました。
北米・欧州等の先進国での個人消費低迷により、販売台数は前期並みに留まりました。インドを含むアジア・中南米・中東・アフリカへの販売台数は8,000台減少しましたが、高付加価値ミシンの販売が増加したため、利益は増加しています。
国内ミシン販売台数は減少していますが、高付加価値ミシンの販売に注力したことが功を奏し、こちらも利益は増加しています。
第2四半期 産業機器事業の内訳
国内外において各種メーカーの設備投資計画が遅延している厳しい状況下で、卓上ロボット・プレス部門では、卓上ロボットの販売台数が緩やかに回復を見せました。一方、サーボプレスの販売が大幅に落ち込み、営業損失は7,800万円となりました。
ダイカスト部門では、産業用ロボットメーカー向けダイカスト製品の需要減、ジャノメダイカストの生産体制見直しに伴う一時的な経費の増加により、営業損失は1億9,200万円となりました。
2025年3月期 連結業績予想
通期連結業績予想については、2024年5月に公表した数値から変更はありません。
2025年3月期 今後の取り組み(新機種)
ご参考として、今後の取り組みについてご説明します。
第3四半期から海外向けミシン新機種として「SKYLINE Anniversary Edition」シリーズや「MyLock 454D」、卓上ロボット新機種として「JR4000」シリーズの販売を開始しました。これらの新機種ならびに現行機種の販売拡大に努めます。
2025年3月期 株主還元
2025年3月期の配当については2024年8月9日に公表したとおり、1株あたり15円の中間配当に加え、期末配当1株あたり25円を予定しており、計40円の配当となる見込みです。
また、2024年11月8日に公表したとおり、株主還元の充実と資本効率の向上を図るため、総額5億円を上限として自己株式を取得することとしました。
引き続き株主のみなさまへ利益を還元する機会の一層の充実を図り、企業価値向上に努めます。
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