ダイコク電機<6430>における過去10年の業界環境を整理すると、パチンコホール業界は遊技人口の減少、低貸玉化への流れ、消費税増税の影響などを受けて厳しい環境が続いた。特に、2015年に業界における自主規制(高射幸性機種の制限等)がパチンコ及びパチスロ機の両方で実施されると、2016年には「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」の回収・撤去の問題が動き出し、業界全体が停滞感に覆われた。さらに2017年9月に「新規則」が公布されると、業界に対する悲観的な見方や先行き不透明感が広がり、しばらく混沌とした状況が続いた。2020年に入ってからはコロナ禍の影響(ホール休業や時短営業等)も重なり、厳しい環境に拍車をかけた。ただ、2022年11月からスマート遊技機の段階的な導入が開始されると、ファンの支持を得たスマートパチスロ機を中心に入れ替えが進み、遊技機市場やパチンコホール業界は新たな時代に入った。
警察庁「風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況」によれば、パチンコホール数は年々減少傾向にあり、2014年から2024年の10年間で年平均5.1%減となっている。2024年12月末のパチンコホール数も6,706店舗(前年末比377店舗減)に減少したが、ダイコク電機<6430>のホールコンピュータ顧客数のシェアは40.6%と年々高まっている。同社の顧客層は地域1番の優良店が多く、店舗規模も市場平均よりも大きい※。したがって比較的景気変動に対する抵抗力が強く、投資余力にも優れた顧客基盤と言える。スマート遊技機による新たな時代を迎え、大型店舗を中心に投資意欲が戻りつつあり、同社にとっては事業拡大の好機になる可能性が高い。
※ 大型店舗(501台以上)におけるシェアは約60%。
遊技機の市場設置台数については減少傾向※で推移しているものの、1店舗当たりの遊技機設置台数は増加しており、店舗の大型化が示されている。既述のとおり、スケールメリットが生かせる大型店舗は同社の得意とするところであり、機能性や付加価値による高い投資効果を訴求できる同社にとっては追い風と考えられる。
※ ただし、パチスロ機に限定すれば、8年ぶりに増加に転じている。
さらに直近の動きとして、店舗数が減少するなかでも市場全体の売上規模及び売上総利益の規模が2023年にプラスに転じたことがある。前年比5%以上の上昇は11年ぶりとなる。また、2024年の売上規模も16.2兆円(前年比0.5兆円増)、売上総利益の規模は2.54兆円(前年比横ばい)と好調に推移した。これはスマートパチスロ機による効果であり、斜陽産業化のイメージを払拭するとともに、スマート遊技機を中心に業界が転換期を迎えていることを示すデータと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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