~医薬品製剤用機械で世界の先端を走り、高採算の医薬品添加剤も拡大~
【ポイント】
・今2025年2月期の上期は赤字となったが、特に問題はない。後半に予定通り積み上げてこよう。今期の会社計画は減益を見込んでいるが、基幹システムの稼働のずれ込みで、一時的なコストが1Qに負担となった。受注は好調なので、来期からは増益に転換しよう。
・今期から、新中期計画がスタートした。長期ビジョン「ONE FREUND & BEYOND」では、1)製剤機械でエリアカバレッジを拡げ、グローバルTOP3を確固なものにし、2)医薬品添加剤を主力とする化成品で、日本No.1のスペシャリティカンパニーを目指す。グローバル5極体制を活かして、ワンフロイントを超える進化を続ける。
・中期3カ年計画では、2027年2月期に売上高250億円、営業利益16億円、ROE 7.0%を目指す。固めの計画であるが、計画の内容は充実している。フロイントUS、フロイントイタリアを活かして、新興国の市場開拓が深掘りできよう。
・医薬品添加剤の新工場建設がスタートする。59億円の大型投資を実行するが、これは次の中期計画に本格寄与してこよう。画期的な新製品(「ノンパレル-MM」)の開発も進んでいる。新工場建設は、2025年4月に着工し、2026年10月に竣工する予定である。
・国内の製剤機械の受注は極めて好調である。製薬企業の新規投資に加えて、品質の向上や省人化に向けた更新投資も必要になっている。当社にとって受注増は一時的なものではなく、高水準の受注はしばらく続く見通しであり、新製品のニーズも広がっている。
・3ヵ年計画の達成は射程にある。今期は創立60周年の記念配5円を含めて、配当は25円を予定する。この3ヵ年は経営基盤の強化に向けて、投資が先行することになる。一方で、需要は旺盛なので、今後の成長余地は大きい。
・次の10年では、売上高400億円、営業利益32億円、ROE 10%以上を目標に掲げているが、それに向けた布石は着実に打たれている。経常利益20億円が見えてくれば、PBRも1.2倍を超えてこよう。そのポテンシャルに注目したい。
目次
1.特色 医薬品用製剤機械の独自開発で発展
2.強み 日本では圧倒的No.1、グローバルな拠点も強化
3.中期経営計画 M&Aや合弁の展開で海外市場の拡大が進展
4.当面の業績 好調な受注増の成果は来期から本格貢献
5.企業評価 新市場の開拓に期待
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2024年11月15日) |
702円 |
時価総額 | 129億円 (18.4百万株) |
PBR | 0.82倍 |
ROE | 5.4% |
PER | 15.3倍 |
配当利回り | 3.6% |
総資産 | 25749百万円 |
純資産 | 14531百万円 |
自己資本比率 | 56.4% |
BPS | 858.8円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016.2 | 19027 | 1346 | 1394 | 961 | 55.7 | 12.5 |
2017.2 | 21164 | 2041 | 2097 | 1064 | 61.7 | 20.0 |
2018.2 | 19801 | 1971 | 1994 | 1477 | 85.7 | 20.0 |
2019.2 | 18408 | 1223 | 1326 | 843 | 50.2 | 20.0 |
2020.2 | 16772 | 558 | 582 | 381 | 22.8 | 20.0 |
2021.2 | 16765 | 1111 | 1308 | 970 | 58.0 | 20.0 |
2022.2 | 17632 | 981 | 1032 | 543 | 32.5 | 20.0 |
2023.2 | 19658 | 451 | 559 | -538 | -32.2 | 20.0 |
2024.2 | 22903 | 1270 | 1285 | 764 | 45.5 | 20.0 |
2025.2(予) | 23500 | 1100 | 1100 | 770 | 45.8 | 25.0 |
2026.2(予) | 24500 | 1400 | 1400 | 970 | 57.4 | 20.0 |
(2024.8ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは2024.2期予想ベース。2016年2月に1:2の株式分割を実施。EPS、配当は修正ベース。2015.2期の配当は50周年記念配2.5円(修正ベース)、2017.2期の配当は上場20周年記念配5.0円を含む。2025.2期は創業60周年記念配5.0円を予定。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/furoinntosanngyou202411.pdf
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