■アジャイル <6573> 287円 (+46円、+19.1%) 一時ストップ高
アジャイルメディア・ネットワーク <6573> [東証G]が3日ぶりに急反騰、一時ストップ高となった。29日取引終了後、債務超過が解消される見込みとなったと発表した。これを材料視した買いが入ったようだ。新株予約権の割り当て先の1社と協議の結果、新株予約権の一部行使を受けるに至った。第三者割当増資と第10回新株予約権の発行に伴う払い込み金額と、今回の新株予約権の一部行使の影響で連結純資産額が増加することから、22年12月期の債務超過は解消される見込みとなったという。
■アダストリア <2685> 2,345円 (+340円、+17.0%)
東証プライムの上昇率トップ。アダストリア <2685> [東証P]が急反騰。29日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、売上高を2300億円から2400億円(前期比19.1%増)へ、営業利益を100億円から125億円(同90.4%増)へ、純利益を63億円から82億円(同66.8%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から35円へ引き上げたことが好感された。従来想定した通りに外出需要が回復したことに加えて、商品企画やマーケティング施策が奏功したことで主力ブランドが好調に推移したほか、成長ブランドの出店も寄与し売上高が計画を上回った。また、従来予想では原材料及びエネルギー価格の上昇、物価や金利の上昇、円安の進行などの影響を見込んでいたものの、売上高が想定を上回ったことで、一定程度吸収することができたとしている。なお、年間配当は60円(前期55円)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(3-11月)決算は、売上高1770億2600万円(前年同期比20.6%増)、営業利益111億6500万円(同2.5倍)、純利益76億1600万円(同2.2倍)だった。
■monoAI <5240> 1,077円 (+150円、+16.2%) ストップ高
monoAI technology <5240> [東証G]がストップ高。直近IPO銘柄への物色が活発化した。年末の閑散相場のなか個人投資家を中心とした個別株物色の動きが強まっており、値動きの軽い直近IPO銘柄がここ急速に関心を集めている。メタバースプラットフォームを開発するmonoAI <5240> がストップ高に買われる人気となったほか、デジタル化支援のBTM <5247> [東証G]などが注目された。
■藤田観 <9722> 2,996円 (+183円、+6.5%)
東証プライムの上昇率5位。藤田観光 <9722> [東証P]が続急伸。 新型コロナウイルス対策の行動制限を伴わない年末年始を3年ぶりに迎えている。この年末年始に国内旅行をする人の数がコロナ禍前の約7割程度まで回復する見込みにあることが伝わっており、旅行需要の復活に向けた道筋がようやく見え始めてきた。関連銘柄もこの先一段と回復色を強めることが見込まれるが、足もと鉄道や空運、旅行会社など主力どころの銘柄には買い一巡感が広がっている。こうしたなか、値動きの良い関連中小型株に物色の流れが向いており、その一角である同社株が30日は買い人気となった。
■ビリングシス <3623> 1,518円 (+86円、+6.0%)
ビリングシステム <3623> [東証G]が続急伸、上昇転換した5日移動平均線を絡め急速に切り返す展開にある。ネット決済サービス代行ビジネスを展開するが、厚生労働省からは国民年金のスマートフォンによる支払いに関連した業務を受注するなど、官公庁にも強さを発揮する。NTTデータ <9613> [東証P]が上位株主に名を連ねており、地銀再編に伴うシステム更新やデジタル円関連としても注目度が高い。12月中旬以降は全体相場の波乱に流されて株価調整を強いられたが、年内最終売買日に前後して貸株調達による空売りの買い戻しや値ごろ感からの実需買いが観測された。
■日本スキー <6040> 937円 (+45円、+5.0%)
日本スキー場開発 <6040> [東証G]が3日続急伸、約2ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。白馬八方尾根スキー場をはじめ国内の有名スキー場を運営するが、スキーシーズンが訪れていることに加え、今年は訪日外国人需要が大きく上乗せされる。23年7月期営業利益は前期比ほぼ倍増となる5億円を見込むが、これは期初の段階で会社側は インバウンド効果を織り込んでいない。したがって、「業績予想は現状から大幅に上振れする公算が大きい」(中堅証券アナリスト)という指摘がある。日本の雪質は水分の少ないサラサラとしたパウダースノーが最大の特長で、冬場に日本を訪れる訪日客の目当ての一つともなっており、同社にとって商機拡大につながる。
■ピアラ <7044> 551円 (+26円、+5.0%)
ピアラ <7044> [東証P]が急反発。29日の取引終了後、効果を数値化しにくいトップファネル(消費者の購買プロセスの最初期ステージ)やミドルファネル(購買プロセルの中間点)の効果測定を可能にしたツール「PIALA Intelligence」を開発し、有料版の提供を来年1月からテスト的に開始すると発表しており、好材料視された。同ツールは、数値化しにくいトップファネルや、ミドルファネルのマーケティング施策の直接的な効果を測定できるほか、取り組みを行ったことで変化しプラスに働いた間接的な効果や、施策後の売り上げへの影響といった間接的なデータも可視化できるツール。ピアラにPOSデータを含めたさまざまなデータをそのまま預けるだけで、管理画面であらゆるデータの分析・一元化が可能になるとしている。
■ゲンダイ <2411> 371円 (+16円、+4.5%)
パチンコ店の広告取り扱いトップのゲンダイエージェンシー <2411> [東証S]が大幅続伸。一時6.5%高の378円まで買われる人気となったほか、円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]、ユークス <4334> [東証S]、SANKYO <6417> [東証P]、マースグループホールディングス <6419> [東証P]、マミヤ・オーピー <7991> [東証S]などパチンコ関連株が軒並み高に買われた。今年11月21日からメダルを使わないスマートパチスロ(スマスロ)が導入されたが、新機種への入れ替えが急速に進んでおり、遊技機メーカーや宣伝などを手掛ける周辺企業に恩恵が及んでいる。更に来年3月には出玉に触ることがなくなるスマートパチンコ(スマパチ)が導入される見通しで、関連企業にとっては追い風が一段と強まることになる。関連株は既に大きく動意している銘柄が多いが、そのなか株価低位で出遅れ感があったゲンダイにもにわかに投資資金の流入が加速した。30日は9月21日につけた年初来高値365円を大陽線で上抜けており、時価は20年3月以来約2年9ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。
■フェローテク <6890> 2,787円 (+117円、+4.4%)
フェローテックホールディングス <6890> [東証S]が大幅高で3日ぶりに反発。半導体製造装置向け部品を手掛け、特に真空シールでは世界でも群を抜く商品シェアを誇っている。同社は29日取引終了後、中国部品洗浄事業子会社FTSVAの深セン創業板市場への上場日が30日12月30日に決定したことを発表しており、これが足もとの株価を刺激する格好となった。フェローテクの株価は今月14日ザラ場に3395円の戻り高値を形成した後に売り直され、前日29日は一時2614円まで水準を切り下げ11月上旬以来約1ヵ月半ぶりの安値をつけた。しかし、株式需給面では信用買い残の整理も進み、目先売り圧力が一巡した感もある。一方、中国では新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、これを横にらみに上値追いに慎重な見方もある。
■細火工 <4274> 1,665円 (+68円、+4.3%)
細谷火工 <4274> [東証S]が大幅続伸。大納会となる30日、2023年も防衛が投資家の関心を寄せるテーマとなるとの見方が強まっており、中小型の 防衛関連株を物色する動きがみられた。また、30日に読売新聞電子版が「政府は、衰退傾向にある防衛産業を包括的に財政支援し、それでも事業継続が困難な場合は工場などの製造施設を国有化できる仕組みを創設する方針を固めた」と報じた。政府の防衛力強化に向けた姿勢が改めて意識されたことも、物色意欲の高まりに寄与したとみられている。関連銘柄ではこのほか、石川製作所 <6208> [東証S]や豊和工業 <6203> [東証P]、理経 <8226> [東証S]などが堅調に推移した。
■フリー <4478> 2,928円 (+116円、+4.1%)
フリー <4478> [東証G]が大幅続伸。30日付の日本経済新聞朝刊で「2023年10月に始まるインボイス(適格請求書)制度に向け、関連サービスの競争が激しい」と報じられ、なかで「クラウド会計ソフトのfreee(フリー)は業務を効率化するサービスを始める」と紹介されたことが好材料視されたようだ。記事によると、23年10月からECサイトで購入した際に、簡単にインボイスに対応できるサービスを始めるとあり、ECサイトやクレジット会社から発行される電子明細書と、別に送られてくるインボイスをクラウドでひも付け、簡単に保管できるようにするとしている。
■SKジャパン <7608> 626円 (+23円、+3.8%)
SKジャパン <7608> [東証S]が大幅反発。クレーンゲームなどアニューズメント施設で使われる景品の企画販売を手掛ける。訪日外国人の増勢が顕著となるなか、アミューズメント施設にも恩恵が及んでいる。同社の23年2月期業績は営業利益が前期比10%増の5億円を見込むが上振れ観測が強い。更に24年2月期もインバウンド特需を取り込み、同社が手掛ける「サラブレッドコレクション」などのぬいぐるみをはじめ追い風が期待されており、2ケタの利益成長トレンドが維持されそうだ。このほか、カプセルトイへの展開でも注目されている。株式需給面では時価総額が50億円台と小型で株価も600円台と値ごろ感があるうえ、信用買い残が30万株強と低水準で足が軽い。
■Tワークス <3997> 1,088円 (+36円、+3.4%)
トレードワークス <3997> [東証S]が大幅反発。東京証券取引所が29日の取引終了後、同社株を30日付で貸借銘柄に選定すると発表しており、株式流動性の向上による売買活性化への期待から買いが入ったようだ。また、日本証券金融も30日約定分から同社株を貸借銘柄に追加している。
※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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