初値は800円、公募価格の+50.9%に。
富士ダイス㈱(6167)
■注目理由
昭和24年の創業以来、超硬合金を用いた高精度かつ耐摩耗性に優れた工具・金型、およびその素材である超硬合金チップの製造販売を主たる事業とする。国内法人2社・在外邦人5社(中国、タイ、インドネシア、インド、マレーシア)の合計8社で構成。これらグループ企業各社は耐摩耗工具の製造販売、引抜鋼管の製造販売を担う。主な取扱製品はダイス、プラグ、自動車部品生産用金型、製缶金型、超硬合金チップ、鋼製品など。
第59期第3四半期連結累計期間(平成26年4月1日~平成26年12月31日)における連結経営成績は、売上高119.9億円、営業利益7.9億円、経常利益8億円、四半期純利益6億円となった。超硬製工具類では顧客の設備増強を背景に製鋼向け熱間圧延ロールの売上高が増加し、超高圧発生用工具についても在庫補充や工具需要の高まりによって増加するなど好調に推移した。超硬製金型類では、自動車部品生産用金型の売上高が増加し、製缶金型などの売上高が堅調に推移した。その他では鉄鋼関連および海外の自動車部品向け各種部品の売上高が増加したが、ほぼ前年と同水準の売上高で推移。超硬以外の製品では、積極的に拡販に取り組んだ自動車部品生産用の鋼製品の売上高が増加し、鋼製品の売上高が設備増強による需要増に対応し増加した。
(出典:目論見書)
6月25日に初値800円をつけ、公募価格の530円を+50.9%上回った。だが、公募価格と比較して大きくはなれた初値形成となっており、上場直後には急落した。これらの点から、過熱気味になっていると予想される。中長期的には公募価格付近へと回帰すると考えられる。