冨士ダイス<6167>は、1949年の創業以来、超硬耐摩耗工具業界において長期にわたり30%以上のトップシェアを堅持している。また創業以来黒字経営を継続しており、77.1%と高い自己資本比率を誇る。
2022年3月期第2四半期業績は売上高8,363百万円(前年同期比23.8%増)、営業利益677百万円(同906百万円改善、黒字転換)、経常利益716百万円(同838百万円改善、黒字転換)、親会社株主に帰属する四半期純利益505百万円(同588百万円改善、黒字転換)と新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で低迷した前上期の反動増で自動車生産が回復、加えて半導体や2次電池などの生産拡大の寄与もあり、収益が大幅回復した。
2022年3月期通期の連結業績は、期初の予想を修正し、売上高16,440百万円(前期比15.4%増)、営業利益 800百万円(同729.2%増)、経常利益850百万円(同182.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益540百万円(同15.2%増)とした。これは、足元において顧客の生産活動が想定を上回って堅調に推移したことから、売上高及び各段階利益とも当初の想定を上回る見込みとなったため。
中期経営計画(以下、中計)として2024年3月期に売上高17,000百万円、営業利益1,490百万円を目指す。この実現に向け、2021年4月に就任した久保井恒之(くぼいつねゆき)新社長の下、筋肉質な企業体質への転換、中長期の成長基盤の構築を図る。具体的には生産性向上・業務効率化、次世代自動車への対応・拡販、新成長エンジンの創出、海外事業の強化を掲げている。
■Key Points
・2022年3月期第2四半期は自動車生産回復等で前年同期比23.8%増収、営業利益677百万円と黒字転換
・2022年3月期予想は自動車生産調整影響を考慮し15.4%増収、営業利益800百万円予想
・中期経営計画で筋肉質な企業体質への転換、中長期の成長基盤の構築を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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