~超硬小径エンドミルで業界No.1、開発センターで市場開拓を加速~
・今2025年3月期の1Qは、海外の好転が寄与した。国内は後半からの回復に期待する。自動車メーカーの新車開発が金型需要に結びつく動きも出てこようが、自動車大手の品質不正問題があり、遅れ気味である。中国から東南アジアへの電子部品関連の生産シフトも、市場構造の変化という点で影響してこよう。
・すでに底入れはしているが、本格回復は来期からになろう。自動車関連の需要回復がいずれ金型に結びつこう。中国から他のアジアへの生産シフトは継続するが、その中で新たな市場開拓に力を入れている。
・当社の高付加価値経営は、製品開発サイクルを「営業⇒開発⇒生産」と一体で回していく。営業を通して顧客からフィードバックされるニーズを製品開発に活かし、他にない製品やそれを作り込む装置を開発する。安定したバラツキのない生産を通して、高性能な製品を作り、営業がその製品価値を正しく顧客に伝えていく。
・もともと価格で勝負する領域には入らない方針である。情報と性能で勝負していく。開発センターで実際のニーズを捉え、新しい性能を追求する。実際、2枚刃を4枚刃にすることで、精度は向上し、寿命も長持ちする。顧客の加工時の生産性は上がり、当社にとっても、高付加価値化が進む。
・開発面では、最先端の精密加工に焦点を当てている。コーティングにおける「無限プレミアムPlus」の応用範囲を拡大し、①より固いものを削る、②より長持ちする、③より高い精度を出す。削り刃を増やして、コーティングで摩耗を減らす。
・昨年10月と今年2月に、仙台の開発センターで、ユーザー向けに「精密微細5軸セミナー」を開催し、好評であった。これまでの3軸よりも加工精度を上げて、精密微細加工へ小径の活用をマーケティングしている。活動の継続が需要開拓に貢献しよう。
・後藤社長の経営哲学は、利益率重視で規模は追わない。顧客が新製品の加工方法を開発している段階から関わっていく。需要が好転すれば、業績向上に弾みがついてこよう。継続的増配にも注目したい。
目次
1.特色 超硬小径エンドミルで業界トップ
2.強み 一貫した集中と差異化で攻める
3.中期経営戦略 ユニークな精密・微細加工技術で内外の新市場を開拓
4.当面の業績 市場の回復待ちで、来2026年3月期から好転へ
5.企業評価 競争力を強化し、高収益へ復帰
企業レーティング | A |
---|---|
株価 (2024年8月19日) |
779円 |
時価総額 | 195億円 (25百万株) |
PBR | 1.11倍 |
ROE | 6.8% |
PER | 16.3倍 |
配当利回り | 3.9% |
総資産 | 18886百万円 |
純資産 | 17667百万円 |
自己資本比率 | 92.5% |
BPS | 702.9円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016.3 | 8382 | 1914 | 1954 | 1342 | 53.7 | 12.5 |
2017.3 | 8825 | 2013 | 2026 | 1420 | 56.8 | 20.0 |
2018.3 | 9767 | 2685 | 2733 | 1903 | 76.1 | 22.5 |
2019.3 | 10476 | 2879 | 2894 | 1970 | 78.8 | 22.5 |
2020.3 | 9531 | 2219 | 2231 | 1545 | 61.8 | 22.5 |
2021.3 | 8100 | 1512 | 1712 | 1214 | 48.6 | 17.5 |
2022.3 | 9524 | 2111 | 2156 | 1522 | 60.9 | 22.5 |
2023.3 | 9656 | 2108 | 2131 | 1475 | 59.2 | 22.5 |
2024.3 | 9040 | 1867 | 1908 | 1320 | 53.0 | 27.5 |
2025.3(予) | 9430 | 1730 | 1740 | 1190 | 47.9 | 30.0 |
2026.3(予) | 10000 | 2000 | 2000 | 1360 | 54.8 | 30.0 |
(2024.6ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2017年1月に1:2、2021年4月に1:2の株式分割を実施。2022.3期以前のEPS、配当は修正ベース。2017.3期は2部上場記念配(5円)、2018.3期は1部上場記念配(5円)、2024.3期は創業70周年記念配(2.5円)を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/niltusinnkougu202408.pdf
この銘柄の最新ニュース
日進工具のニュース一覧- 【IRアナリストレポート】日進工具(6157) 2024/11/20
- [Delayed]Notice Regarding the Disposal of Treasury Stock as Restricted Stock Compensation 2024/11/13
- 当社及び当社の子会社の従業員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ 2024/11/12
- コーポレート・ガバナンスに関する報告書 2024/11/12 2024/11/12
- [Delayed]Summary of Business Results for the Six Months Ended September 30, 2024 [Japan GAAP] (Consolidated) 2024/11/11
マーケットニュース
- 10時の日経平均は257円高の3万8283円、ファストリが41.73円押し上げ (11/22)
- <注目銘柄>=セレス、好業績・増配見通しの仮想通貨関連株 (11/22)
- UNITEDがマドを開けて上放れ、今3月期売上高・利益ともに大幅上方修正 (11/22)
- ソフトバンクG---75日線、52週線を支持線としたリバウンド (11/22)
おすすめ条件でスクリーニング
日進工具の取引履歴を振り返りませんか?
日進工具の株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。