＜動意株・１９日＞（大引け）＝沖電線、比較、大垣共銀など

　沖電線＜5815.T＞＝一時ストップ高。同社株は、「ここ再動意している三菱化工機＜6331.T＞との株価連動性が強く、前場中ごろに入ったまとまった買いをみて投機筋の資金が向かう展開」（国内投資顧問）となったようだ。衆院解散・総選挙表明と合わせて安倍首相は経済対策を示唆しており、電線地中化は、景観の改善や、台風、地震などに対する防災ニーズの高まりを背景に、政府肝いりで推進される方向にあることから、これも同社株の買いを誘う背景となっているようだ。

　比較＜2477.T＞＝ストップ高。「手間いらず．ＮＥＴ」を牽引役とする足もと好実態への評価が高まっているようだ。「手間いらず．ＮＥＴ」は、「楽天トラベル」や「Ｙａｈｏｏ！トラベル」など大手宿泊予約サイトと接続する予約サイトコントローラで、世界最大級のオンラインホテル予約サイト「Ｂｏｏｋｉｎｇ．ｃｏｍ」の推奨サイトコントローラにも認定されていることから、引き合いも増加。これを牽引役に、１３日には、１５年６月期の単独業績見通しについて、売上高を従来予想の６億１９００万円から６億３１００万円（前期比６．１％増）へ、営業利益を同９７００万円から１億５０００万円（同３．２倍）へ上方修正している。

　大垣共銀立行＜8361.T＞＝５日続伸。前日夜に安倍首相が衆院解散・総選挙と消費再増税の１年半延期を表明したが、いずれも地銀セクターにとっては追い風材料となる。「地方創生」は安倍政権にとって国民の支持率を高めるための有力なキーワードであり、１５年度予算では地方景気の浮揚を意識した配分が予想される。これは同時に低リスクの貸し出し機会が増える地銀にとって大きなプラスだ。とりわけ岐阜県西部を地盤に愛知、三重、滋賀などをテリトリーとする同社にとって恩恵は大きいとの思惑が働いている。

　三菱化工機＜6331.T＞＝大幅高で５日続伸。水素ステーション関連の有力株として物色人気が加速しており、売買高は９時５５分現在で１３００万株を突破、既に前日１日でこなした分を超えている。トヨタ自動車＜7203.T＞は世界に先駆けて１２月１５日に燃料電池車「ミライ」を市販する。水蒸気改質型水素製造装置を手掛け、水素ステーションのエンジニアリングにも展開する同社株を改めて刺激している状況だ。

　インターアクション＜7725.T＞＝ストップ高。同社は１８日に、慶応義塾大学の田中茂教授のチームと共同で行っている空気除去処理装置事業プロジェクトが、科学技術振興機構（ＪＳＴ）の研究成果展開事業に採択されたと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。プロジェクトの内容は、ＰＭ２．５の生成プロセスと挙動を把握し、削減対策に必要な化学イオン成分濃度や人体の健康影響を知る酸性度の測定を行うもの。既存の技術や機器から飛躍的に性能を向上させた技術や機器を開発する。

　ジェイ　エイ　シー　リクルートメント＜2124.T＞＝一時ストップ高。１８日の取引終了後、１２月３１日を基準日として１対２株の株式分割を実施すると発表しており、これを好感した買いが入っている。投資単位の金額を引き下げることで、株式の流動性向上と投資家層の拡大を図ることが目的で、効力発生日は来年１月１日。

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出所：株経通信（株式会社みんかぶ）