1. 中期成長戦略の概要
2023年9月、中期成長戦略として、2028年6月期売上高100億円、2023年6月期から2028年6月期までの年平均成長率36%の目標を掲げた。進捗状況は、2024年6月期は前期比36.5%増の2,834百万円、2025年6月期は同31.4%増の3,726百万円と堅調である。2026年6月期は同34.3%増の5,002百万円を計画しており、大きなブレはなくおおむね堅調と言ってよいだろう。また中長期的な利益構造として、間接原価率と販管費率の改善を図り、15〜25%の営業利益率を目指す。間接原価は、固定費的要素の多いシステムインフラ費用や原価算入対象の人件費等により構成されることから、売上高の成長により比率の低下を想定する。販管費についても、同様に固定費的要素となる人件費や採用費への成長投資を計画し、比率の低下を見込む。リカーリング売上高比率を、直近6年平均88%に維持できれば、売上高の増加とともに営業利益率の向上も望めるだろう。
リテールDX事業を核に4つの事業を加速度的に展開し、世界中どの店でもどの街でも同社データが自然と使われているインフラ実現を目指している。第1ステップでは、現在の主要顧客である小売・外食業界において、リテールDX事業でリカーリング顧客数拡大と客単価向上によるオーガニック成長を図る。第2ステップでは、小売の店頭購買を最大化できる行動変容サービスの提供を、小売だけでなく川上の消費財メーカーにも拡大し、顧客との最終接点である店頭広告を行うリテールメディア事業を展開する。第3ステップにおいては、不動産事業者・自治体・官公庁などが構想するスマートシティに向けて、メディア化のノウハウを転用してスマートシティ事業を展開し、全国都市の人流可視化・行動変容サービスのデファクトスタンダードを作り上げていく。第4ステップでは、日本で構築したリテールDX事業とスマートシティ事業のプロダクトとノウハウを北米・アジアなどグローバル市場に展開していく。市場規模に関し、日本ではリテールDX市場は2030年に約9,000億円、リテールメディア市場で2028年に1.1兆円、スマートシティ市場で2030年に6.5兆円と予想され、グローバルでは3市場合計で2030年に約730兆円と桁違いの規模が見込まれている。同社はこれら需要を確実に捉える構えで、2028年6月期の売上高100億円の内訳として、リテールDX事業34%、リテールメディア事業21%、スマートシティ事業30%、グローバル事業15%を計画している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
<KM>
この銘柄の最新ニュース
ウネリーのニュース一覧- unerryと楽天インサイト、会場に来訪ログのあるユーザーを対象にした「大阪・関西万博に関する調査」結果を発表 2025/12/18
- 週間ランキング【値下がり率】 (12月5日) 2025/12/06
- 東証グロース(前引け)=値下がり優勢、フェニクスBがS高 2025/12/01
- unerry---独自調査で大阪・関西万博の集客における全国波及のプロセスを人流ビッグデータで解明 2025/11/21
- 【QAあり】unerry、売上高はYoY+27%と堅調に伸長 新規顧客・リカーリング顧客ともに大幅に増加し、基盤拡大を実現 2025/11/19
マーケットニュース
- シカゴ日経平均先物 大取終値比 150円高 (12月18日) (12/19)
- ダウ平均は5日ぶり反発 米CPIが予想外の伸び鈍化 マイクロンが大幅高=米国株概況 (12/19)
- 東証グロース市場250指数先物見通し:買い優勢か (12/19)
- 19日の株式相場見通し=反発、欧米株全面高が追い風も日銀会合の結果見極め (12/19)
おすすめ条件でスクリーニング
unerryの取引履歴を振り返りませんか?
unerryの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは
※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。