当第3四半期においては、ポストコロナといわれる状況下で各企業のDXへの大規模な投資が再開される概況に照準を合わせ、営業活動を行っている。一方で、新型コロナウイルス感染症対策として提供してきた自動検温装置と画像認識技術を結合したサービスの需要の低下が顕在化している。また、同社グループは、顔認証AIが世の中に欠かせないテクノロジーとして社会に広く実装されるよう、大手企業含むパートナーとも協働し取り組んでいるが、人々の生活や行動を変えるシステム実装には当初の想定以上に丁寧に時間をかけることが必要であり、これらに関するシステム実装の規模拡大や収益化には相応の時間を要するものとしている。しかし、白ナンバー事業者へのアルコール検知の義務化の改正道路交通法施行を控え、AIZEシステムにアルコールチェッカーとの連携機能を搭載したサービス、顔認証AIをスマートロックと連動させるプロダクトへの問い合わせは確実に増加しており、併せて受注は増加傾向にあることから、第4四半期以降の業績への貢献を見込んでいる。また、マーケティング活動の活発化、販売パートナー網の拡充といった営業戦略によって、AIZEプロダクトの拠点ID数は増加している。AIZEプロダクト以外にも、同社AI技術へのニーズは高く、画像分析や需要予測といったAI開発案件の増加へとつながっている。一方、エンジニア不足が継続する状況の中、先駆けてエンジニア人材強化のため先行投資を進めている。
AIソリューション事業について、AI、IoT、DXに係る開発、WEBシステム開発やAIZE関連請負開発に関する売上は安定的に推移する一方、エンジニア人材強化のための先行投資を実施した結果、売上高は同5.9%減の16.96億円、セグメント損失は1.11億円(前年同期は1.21億円の利益)となった。また、SI部門における経営上の指標であるエンジニア単価については620千円(前年度比0.0%減)、エンジニア人数については2,035人月(前年度比71.4%の進捗)、AIZE部門における経営上の指標である拠点ID数は2,704件(前年度末比65.0%増)となった。
研修事業について、季節性の要因で新卒研修等の実施件数が増加したことにより、売上高は同12.6%増の0.32億円、セグメント利益は同40.3%増の0.13億円となった。また、経営上の指標である研修の請負金額は、0.32億円(前年度比99.1%の進捗)となった。
2023年8月期通期については、売上高が前期比4.2%減の23.22億円、営業損失が2.11億円、経常損失が2.09億円、親会社株主に帰属する当期純損失が5.83億円とする4月13日に修正した連結業績予想を据え置いている。
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