近年、全国の大規模太陽光発電施設では、送電用の銅線ケーブルの盗難が相次いでおり、その損失額は数千万円から1億円余りと言われている。背景には、中国における銅消費量の拡大、電気自動車の導入拡大による銅の需要の増加、銅鉱山の閉鎖、ウクライナ危機による供給の減少等に起因した銅価格の上昇がある。また、太陽光発電所は人里離れた屋外に設置されていることが多いため盗難の被害に遭いやすく、窃盗団は赤外線センサー等を回避することから、警備効果が薄いものとなっていた。
同社とJIAが今回開始した実証実験は、監視カメラ(AIカメラ)とクラウドを連携したもので、警備範囲内に何者かが侵入した際に、先ずカメラが捉え、次に侵入検知の発報が行われ、クラウドを通じてIoTサイレンスシステムでの発報、管理者・警備会社への通知がなされる。監視カメラにはAIプログラムが搭載されており、24時間365日の監視が可能である上、侵入の早期発見と警告および盗難予防効果が期待できるという。
同社では、この実証実験の結果を踏まえ、早ければ2023年9月から全国の大規模太陽光発電所に対し、共同で外販を行ってゆくとしている。
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