＜話題の焦点＞＝男性化粧品の市場拡大、インバウンド需要にも期待

　メンズコスメ（男性向け化粧品）市場の成長が続いている。市場調査会社の富士経済によれば、日本の化粧品市場は２０１５年以降、前年比３％を超える拡大が続いている。国内市場では女性向けが飽和状態に入りつつある一方で、ＵＶケアなどメンズフェイスケア製品では、１８年は前年比４．５％増が予想されている。

　この背景には、職場における女性比率の増加やジェンダーレスによるメンズメイクに対する抵抗感の低減があるとみられている。メンズコスメ市場全体の傾向としてはヘア・ボディシャンプーやメンズフェイスケア、制汗剤などの不快臭ケアの売れ行きが好調のようだ。

　男性化粧品市場の拡大を受け、大手百貨店も専用売り場を開設するなど、商機を捉えようと懸命だ。更に、インバウンド需要に対する期待も高まっている。日本製化粧品はアジア人の肌質に合うとして、特に中華圏を中心に評判がいいようだ。

　マンダム<4917.T>、資生堂<4911.T>、ポーラ・オルビスホールディングス<4927.T>、花王<4452.T>、シーズ・ホールディングス<4924.T>などの男性化粧品に強い大手総合メーカーのほか、ミルボン<4919.T>、ロート製薬<4527.T>、エステー<4951.T>、アジュバンコスメジャパン<4929.T>、コタ<4923.T>などのヘアケア関連メーカーや不快臭ケアメーカーにも追い風が強い。また、美顔器を手掛けるヤーマン<6630.T>や、無添加や自然派化粧品大手のファンケル<4921.T>、ハーバー研究所<4925.T>なども注目される。

出所：minkabuPRESS