【井川純一の今夜も兜町で一杯】出世の石段
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悪地合いの今日、案外頑張ったのが夢真ホールディングス<2362.T>、UTグループ<2146.T>、トラスト・テック<2154.T>、エン・ジャパン<4849.T>など人材関連株。
上昇傾向が続く求人倍率と合わせ、「働き方改革」をテーマとした人材ビジネス企業は有力な物色対象として市場で認知されている。まぁ、足もと円高進行やトランプ新大統領の保護主義に対する懸念から輸出株が手掛けにくく、内需株に物色の矛先が向かいやすいわけだ。そのなか、旺盛な企業の求人需要を背景に、内需関連の有望セクターとして人材ビジネスを手掛ける企業の好収益環境に注目が集まった。ただ、「働き方改革」ってなんなのだろう、正直なところよく分からんのよね。
さて、土曜日に虎ノ門で取材があり、ついでに周辺を歩いた。巨大な虎ノ門ヒルズの前に立つと、異様に冷たいビル風が顔面に吹きつける。冬晴れの東京、日蔭は寒さが一層こたえるよなぁ。標高25.7メートルの愛宕山に差し掛かる。天然の山としては東京23区内で一番の高さだという。ここには愛宕神社が鎮座し、出世を目指す日本全国の野心家たちに知られる「出世の石段」がある。
この石段、結構な急こう配で、気を抜くと転げ落ちそうになる。出世の石段についての由来を解説すると長くなるので各々調べてもらうとして、つまりはこの石段を駆け上り頂上に立つと偉くなれるということらしい。今更ながら、当方も登ってみた。いやはや、想像以上にきつく、「こりゃ、出世しなかったはずだ」と思う。
株式市場では「出世株」というのが、時折出現する。そうねぇ、いま思いつくところでは年末に急騰した安永<7271.T>、最近じゃ山王<3441.T>あたりかね。相場を俯瞰すると、こういった銘柄が目に入るのだが、個人投資家にとっては、お近づきになりたいと思っていても、なかなか縁遠いのが現実だ。
当方、出世とは皆目縁のない人生を送ってきたが、運否天賦まぁそれは仕方がない。以前当欄で、「占い師に大器晩成と言われた」と書いたが、正直なところ今さら出世しても面倒くさいよなぁ。申し上げておくが、決して負け惜しみではないのである。
《KC》
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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